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飲食店にはよく「限定メニュー」とか「10食限り」という料理がありますね。この「限定」というワードを聞いただけで「食べたい!」と思ってしまう人は、実は脳が判断ミスをしているのです。
ものやサービスを売る側は、脳の性質やクセを熟知した上で、「買わせよう」「お金を使わせよう」としています。私たちの脳はコンピュータにも負けない効率的な能力を持っていますが、何か「制限」を受けると、逆にそれをやりたくなるクセを持っています。これは「心理的リアクタンス」と呼ばれるもので、「今を逃すと、次は手に入らないかも」という心理を脳が認識し、結果、「購買」という行動を呼び起こすのです。
逆に、家電量販店で「この商品は絶対に買うべきだ」なんていわれたら、とたんに購買意欲がなくなりますよね。これは、私たちが「自由」を欲しがり、他人に強要されることを本能的に拒否している証拠です。
親や上司から、「勉強をやりなさい」とか「この資料を今日中に完成させるように」と上から目線で自由な行動を制限されると、心理的リアクタンスが働きます。指示に反発したくなって勉強や仕事をする力が萎えていくのは、もはや致し方のない事。
そこで、「これだけしょっちゅう言ってくれるのは、自分にすごく期待しているからじゃないか」「私のことを応援してくれるからこそのアドバイス」だと「思い込むこと」が大切です。親からの勉強しなさいも、上司からの叱責も、決してあなたが心底嫌いだからではなく、敢えて苦言を呈し、あなたのためを思って応援している言葉なのですから。
【関連書籍】
「めんどくさい」がなくなる100の科学的な方法(大和書房)
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