さまざまなプレスリリースを配信するネットメディア『PR TIMES』で、
定額で全国住み放題の多拠点コリビング(co-living)サービス
「ADDress」が戦略発表。第一弾は11拠点。会員募集クラウドファンディングも開始!
……なるタイトルの、ちょっぴり興味深い企業報告を発見した。
「ADDress」とは、登録拠点ならどこでも住み放題になる、サブスクリプション型の多拠点移住のシェアサービスで、都心部と地方が人口をシェアリングすることを目指し、月額4万円から全国住み放題の多拠点コリビング(=人同士の繋がりやコミュニティを重視した共有居住空間)サービスを4月から開始するのだという。
働き方改革が進んでいるなか、地方の空き家対策にもなる、なかなかに画期的な試み……なんだとか。実際に利用するとなれば、他のいろんな制約や不具合も幾分出てきそうではあれ、まあ“口あたり”としては、相当に魅力的なサービスであることに間違いはない。同サービスは個室を確保しつつ、シェアハウスのようにリビング・キッチンなどは共有……とのことだが、これも見知らぬ人とのコミュニケーションを楽しみたいタイプの人たちにとっては、むしろプラス要素として働くのかもしれない。
で、問題なのは、おそらく大多数のユーザーにとっても一番のチェックポイントとなるであろう「場所」! とりあえず「第一弾」として公表された「11の拠点」とは以下のとおりだ。
1. 千葉県南房総市
2. 神奈川県鎌倉市
3. 千葉県一宮市
4. 静岡県賀茂郡南伊豆町
5. 群馬県吾妻郡
6. 福井県三方郡美浜町
7. 徳島県美馬市
8. 徳島県三好市
9. 鳥取県鳥取市
10. 東京都渋谷区
11. 東京都品川区
このプレスリリースを読んで「キャバクラ好きの男子が、週末ごとに地方のハコにチャレンジする…みたいな使い方もアリじゃないですか?」なんて、推測をなされるヒトもいたが(※←citrus編集長)、(一部を除いて)どこもオネエチャン系のお店が繁盛している地域だとは思えない。渋谷とか品川だったらいつだって自宅から通えるし、仮にその手のお店が近所にあったとしてもシェアハウスゆえ“お持ち帰り”は案外厳しそうだし……。沖縄とか金沢とか中州とかがあったら、即キープなんですけどね……(笑)。
凡庸な着眼で恐縮ではあるのだが、私だったら、比較的長い原稿を書かなければならない仕事を請け負った際に、普段ヘビーユーズしている恵比寿のルノアールだとかドトールだとか大井町の珈琲館代わりとして、「出張ノマド」の拠点に利用してみたい。こういう機会でもなければ、全く縁がない街や村にある喫茶店をとことん訪れ、あわよくばシェアハウス内での(できれば女子との)出会いをほんのりと期待するのだ。
最近は、カーシェアリングでも、クルマをコインロッカー代わりに使ったり、昼休みの仮眠室代わりに使ったり、ナイトパックを利用して車中泊に使ったり、子どもの夜泣きの避難所に使ったり……と、さまざまな利用法が生まれていると聞く。今回の「コリビング多拠点サービス」も、我々のような「オネエチャン」に脳内の大半を占拠されている愚か者以外から、目からウロコの卓越した使用法が数年後には提案されているのではなかろうか。