一般常識では上座は「運転手の後ろ」。実際、どの年代でも1位だ。ただ、「運転手の後ろ」に次いで多かったのが「運転手のななめ後ろ」、つまり開閉するドア側という答え。実は佐々木氏も、「ななめ後ろ派」だ。/ "タクシーの上座"20,30代だけ認識にズレ https://t.co/ihbiKeoEVd
—PRESIDENT Online (@Pre_Online) 2018年11月4日
タクシーの上座について、SNSで話題になっています。教科書的な正解としては「運転席の後ろ」ではありますが、実は「運転席の斜め後ろ派」も少なくないという調査結果がでているようで、若い世代で特にその傾向がみられるのだとか。そこで、マナースクール「ライビウム」代表の諏内えみさんに改めてタクシーの上座についてうかがいました。
たしかにマナーの一般常識では、タクシーの上座は「運転手の後ろ」です。ただし、「運転手のななめ後ろ派」つまり開閉するドア側を上座としてすすめることも、間違いではないと私は考えます。
諏内さんによると、ルールに縛られて、相手や状況を考えずに常に「運転席の後ろ」をすすめるのは、かえって迷惑となってしまうこともあるといいます。
相手によっては「運転席の後ろ」に座ることが必ずしも心地よいとは限りません。たとえば、ハイヒールやミニスカートをはいている女性、荷物が多い人などを奥の席に入らせるのは気が利きませんね。
タクシーの上座に座ると、お金の支払いを見なければなりませんし、支払いの間ずっと待つことになります。ドアが開いたときに先に降りられる席には、実はメリットもあるんです。
だからといって何も言わずに自分が先に奥の席に入ると、上座を知らない人だと思われてしまうのでNG。たとえば「奥は大変でしょうから、私が先に入らせていただいてよろしいでしょうか」という一言があるとスマートです。
とはいえ、しっかりと本来の上座をおすすめすべきシーンも。
たとえば、雨の日には自分が傘をさして先に相手に乗ってもらい、降りるときも先に降りて傘をさして待つことで、相手が濡れずに済みます。相手が降りるときに荷物を預かることもできますね。こういう場合はマニュアルどおり上座をおすすめするのが正解です。
つまり「上座」というのは、「相手にとって心地いい場所」ととらえて臨機応変に対応するべきだという諏内さん。
タクシーの座席だけでなく、新幹線やエレベーターなど、上座が存在する場所すべてに当てはまることですが、たとえば電車では「海が見える側ですので」と一言伝えて景色がいいほうの席をおすすめするのもありでしょう。レストランの座席なら、見晴らしのよさや座りやすそうな椅子といった選び方もありますね。
どちらが相手にとって心地いいだろうかと、判断に迷うときは、相手に聞いてみるのがいちばんいいと思いますよ。