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なぜ芸能人は「タクシー運転手の悪口」を語りたがるのか?




『スポニチ・アネックス』が、女優の有村架純(25)が9月25日放送の『櫻井・有吉THE夜会』(TBS系)に出演し、「最近体験した、タクシーでイラっとした出来事」を明かしたことを報じていた。有村が語ったという“事の顛末”とは、おおまかだと以下のとおりである。



 




「以前、タクシーに乗った時に『何でそんな言い方されなアカンのやろ』って思ったんですけど……。タクシーに乗って『右に曲がってください』って言ったら、曲がりづらかったみたいで『いや、曲がれないよ右!』って言われた。(結局)『じゃあ、降りるんで大丈夫です』って言って途中下車しました」




 



同記事を読みながら「運ちゃん、よっぽどキツイ口調だった…?」「でも、後方車がすぐそばまで迫ってきていたなら、いきなりの右折は危険な場合もあるので、一概に有村の発言を鵜呑みにして、迂闊な擁護はできんわな…」「意外と短気なのね、架純ちゃん…」……と、いろんな想いが頭をよぎりはしたものの、いずれにせよ、いちいちニュースとして取り上げるネタでもないことだけは間違いない。



 



だが一方で、浅田真央(27)が品川から渋谷のNHKまで移動する際、タクシーの運転手に遠回りされてしまったことに苦言を呈したり、キムタクがタクシーで自分の家に近づいたとき、(客がキムタク本人であるのを知らなかった)運転手が「ここね〜キムタクん家」と教えてくれたことを皮肉ったり……有村や浅田やキムタクのように、芸能界のなかでもとくに好感度が大きく仕事を左右しかねない“ビッグネーム”たちまでもが、トーク番組などでタクシーネタを披露するケースがわりと多いのもまた事実である。「なんでやろ?」と、ヒマにかまけて考えてみた挙げ句、私は次のような“推論”を導き出した。あ、忙しいヒトは無理して読まなくていいですよー。



 



(1) 芸能人は私らと比べ、タクシーを利用する頻度が桁外れに多いだろうから、必然的に嫌な目に合う確率も高くなる



 



(2) 芸能人はタクシー利用時にはサングラスやマスクを着用していることが多いだろうから、運転手からも感じの悪い客と見なされやすい?



 



(3) 原則として客側はタクシーの運転手を選べない(お店だったら、仮に一見客でも、店内を窓やエントランスから覗いてそれなりの判断ができる)



 



(4) いったんタクシーに乗ってしまったら、それなりの長時間をマンツーマンで過ごさなければならない(したがって、運転手の粗相が生じる確率も高くなる)



 



(5) 一期一会の人間関係なので、“特殊”なやりとりが記憶に残りやすい



 



(6) 一期一会の人間関係なので、悪口を言うことへの罪悪感も薄くなる



 



(7) 誰しもが少なからずタクシー運転手に一言申したくなる経験を味わっていると思われるため、視聴者の共感を得やすく、炎上しづらい



 



もちろん、ちまたを流すタクシー運転手の誰も彼もが“嫌なヤツ”ばかりであるわけもなく、“いいヒト”だってたくさんいるはず……だけれど、「昨日、こんなにステキなタクシー運転手サンと出会っちゃいました〜」なんてトークが盛り上がりに欠けるのもまた事実で、したがって、我々タクシーネタを受け取る側はそこらへんをきちんと差し引いてから、聞き流すべきなのではなかろうか。キムタクのエピソードにかぎっては、さすがに「運ちゃん、軽口にもほどがありすぎ」って感じだが……(笑)?


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