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【脳科学恋愛研究所 Vol.07】「結婚」と「仕事」の狭間でモヤモヤする独身キャリアウーマンに脳神経外科医が物申す!




脳神経外科医の立場から、健康法やメンタルケアに関するさまざまなノウハウをわかりやすく解説し、多くの著作をも世に送り出しているドクター菅原道仁と、これまで5000人以上の若者を取材し、今なお「永遠の思春期」を自称するカリスマライター山田ゴメスとの“夢のコラボ”企画!ドクター菅原による脳科学に裏付けられた冷徹な分析と、ゴメスが25年のライター業で蓄積してきた膨大なデータをMIXした、死角ナシ&最強の「恋愛相談」をアナタにお届けします!!



 



 



【LOVE BRAIN アラフォー女性編】



#Case07 バリバリ働く女性はなぜ恋愛下手なのか?






【本日のお悩み】



今年で40歳になりますが、まだ独身で結婚の予定もなく、彼氏もいません。仕事は今が一番楽しくて、男性の飲み友だちだって何人もいるので、毎日が充実してはいるのですが、残業でヘトヘトになって帰宅した夜中や休日……独りでいると、たまに淋しくなることがあります。やはり、面倒くさがらずに婚活でも始めるべきなのでしょうか?(39歳・独身女性/女性誌編集)




 



山田ゴメス(以下、ゴメス):この女性、タネを明かせば僕の知り合いで、先日一緒に飲んだとき、こんなことをポツリと告白されちゃったんですよ。いや、お世辞抜きですご〜くベッピンさんで、スタイルもモデルクラスだし、いつも高そうな洋服着てるし……。



 



ドクター菅原(以下、菅原):「別嬪さん」(笑)! 久々に聞いたな、その言葉。ゴメスさんがアタックすればいいじゃないですか。なんで行かないの?



 



ゴメス:2年ほど前、それとなくアプローチはかけてみたんですけど、あっさりスルーされてしまいまして……(笑)。それ以降「なんでも相談できる安全な男友だちで満足じゃないか!」「キレイなおねえさまを連れ歩けるだけ同性代のおっさんよりは幸せじゃないか!?」と、自分のマインドをスイッチしました。



 



菅原:その割り切り、変わり身の早さ……さすがです! そういう積み重ねによって「ゴメスさんのまわりは美人ばかり」なんてレジェンドが生まれてくるわけですな。



 





ゴメス:レジェンドねぇ……(まんざらでもない表情で)。ところで先生、このファッション誌の女性編集者……ぶっちゃけ、まだ僕にも芽があると思いますか?



 



菅原:え! 諦めたんじゃないわけ? 友だちのフリして虎視眈々と彼氏の座を射止める作戦だ! いつの間にかゴメスさんの悩み相談になっちゃってますよ(笑)。



 



たしかに、この手のキャリアウーマンから「仕事が忙しすぎて出会いがない」「出会いがないから結婚もできない」……みたいな愚痴を聞くことは、僕もあります。でも、彼女たちがどこまで本気で結婚を望んでいるのかは、正直僕らにはわからないですよね。それよりも「会社で大きな成果を出したい」「仕事でなんらかの爪痕を残したい」という欲望のほうが俄然強い可能性だってあるわけで……。



 



ゴメス:ですよね……。



 





菅原:人間の“やる気”、モチベーションを支えている神経伝達物質の一つは「ドーパミン」。ドーパミンの脳内麻薬的な働きによって、我々は「うわ! 楽しいな」といった感情、幸福感を抱きます。じつは、ドーパミンがもっとも分泌されるのは「目標を達成したとき」じゃなく、「目標を達成しそうなとき」で、しかも「達成できそう」なごとに脳への刺激は延々繰り返される。つまり、「仕事」が上手く行けば行くほど、「恋愛」に目が向かなくなるのは、脳科学的にも理にかなっているんです。



 



ゴメス:言われてみれば、パチンコでも、いきなり大当たりしたときより、檄アツを何度も外しちゃうケースのほうがやめるにやめられない……。



 





 



菅原:でしょ?「ギャンブル」はドーパミンの分泌をわかりやすく促すツールですから。それに、我々人間は毎日毎日、まさしく一分一秒ごとに「決断」をしながら生きている。ビジネス上だけではなく「電車の何両目に乗ろうか」「ランチはなにを食べようか」「仕事が終わったら飲みに行こうか」……といった具合に、です。ある研究結果では、「人間が一日に決断する平均数は約9000回」ともされています。ましてや、バリバリに働いているキャリアウーマンで、リーダーシップを取らなければならない立場にあったら、その決断数はぐんと増えてくる。



 



「決断すること」とは、イコール「脳の機能を使うこと」。基本的に、脳というのは臓器の中でも断トツに燃費が悪い、たった1.4㎏しかないのに、総エネルギーの20%近くを要する臓器なので、スキあらば「サボろうサボろう」とする──したがって、仮に目の前に素敵な男性がいたとしても、その出会いが自分にとって良いのか悪いのか……を判断するのが億劫になってしまい、後回し、もしくは無視してしまうのです。



 



さらに、今の世の中……女性は男性よりも決断しなければならない物事が多かったりもする。ファッションとかメイクとか……。だからスティーブ・ジョブズは、決断の回数を少しでも軽減するため毎日黒いシャツばかりを着ているわけです。



 



ゴメス:「結婚」という行為に対する決断の量も、女性のほうが多いのでは?「仕事をやめたほうがいいか?」「出産のタイミングはいつ?」「産後に職場復帰できるのか?」「義理の両親と上手くやっていけるのか?」……ほか諸々と。う〜ん、さり気なくむっちゃ為になる話、してますやん? 我々……。



 



菅原:間違いない!(苦笑)



 



 



■ルーティンにできることはすべてルーティン化し、脳に余力をつくる



 





ゴメス:ただ、「キャリアウーマンが恋愛にまで目が向かない」原因を、ここまで理路整然と脳科学的に立証されてしまってもさぁ……「じゃあ結局はどーすりゃいいの?」ってことになりません?



 



菅原:今から語ることは、あくまで「相談者が本気で結婚したいと願っている」のが大前提としてください。



 



本気で結婚したいならば、「脳の力は有限だ」ということを改めて認識することが大切だと思う。そして、決断の回数をできるだけ減らす努力をする。毎日なるべく同じ電車の同じ車両に乗るなり、ランチするお店やメニューを習慣化するなり……。栄養の偏りが心配だったら、近ごろは日替わりで栄養バランスを計算してくれるお弁当の宅配サービスもありますし……。仕事用のファッションをある程度ローテーション化するのもいい。ルーティンワークにできることはすべてルーティンにしてしまう。こうやって脳の余力をつくれば自然と「恋愛」の比重も高くなっていくはず。



 



ゴメス:なんと斬新な! 並の恋愛カウンセラーだと「もっと女性らしい、男受けする洋服をチョイスしましょう」的なしょぼいアドバイスをしがちじゃないですか? なのに、まったくの逆!!



 



菅原:バリバリ働いている女性は、それだけで十分魅力的なんですから、自分の本質や生き様を変える必要は一切ありません。



 



ゴメス:おお! いかにもキャリアウーマンにはモテそうな、虚を突く金言ですわ〜!! さっそく次のデートで使ってみよっと。



 





菅原:あと、バリバリ働いている女性は、仕事の面ですでに実績を残しているわけですから、その成功体験のインパクトが強すぎて、むしろ「変化」を恐れる一面もある。彼女たちにとって「恋愛」は、自分のキャリアスケジュールを狂わせる異物でしかないんです。



 



ゴメス:「異物」って……僕にかぎって言えば、相手のキャリアの邪魔にならない空気のような存在になりきる自信があります! なんなら主夫として家庭を守ることだって厭いません!!



 



菅原:素晴らしい! 相談者にもそういう相手が見つかればいいんですけどね……。今度、その彼女に僕も会わせてよ。「アナタには自分のキャリアを全然別の方向からサポートしてくれるゴメスさんが理想の相手に違いない!」ってフォローを脳神経外科医の立場から、ちゃんとして差し上げますから(笑)。



 



ゴメス:そんな風にエエカッコして、ちゃっかり全部持ってくつもりでしょ!?(疑心暗鬼) 



 



 



■寝不足とお酒で脳の働きをマヒさせよ?





菅原:今回の相談者にとって最優先事項なのは、「恋をしたい」「結婚をしたい」……という願望が、自分の人生目標の中で何番目にランキングされているかを冷静に自己診断することです。極論「専業主婦になってもかまわない」のか、「とにかく仕事をしてお金を稼ぎたい」のか? そこで、後者を選ぶなら「恋愛」に投資する時間は“無駄”でしかないわけで……また、そのような人生を僕は否定する気もありません。



 



ゴメス:その上で「自分のキャリアは変えたくないけど、結婚も両立したい」って結論に達したとすれば、世間体がどうであろうと、ベストチョイスは「ヒモ気質の男」って考え方もありますもんね? これぞ真のフェミニズム! 



 



菅原:漠然と「結婚したいなぁ…」「○○ちゃんも結婚しちゃったし…」……と想いを馳せる女性は、「結婚」の優先順位に対するイメージが得てしてアバウトだったりする。「なぜ淋しいのか」をきっちり把握しないと、モヤモヤは晴れない。「結婚」にさしてこだわりがないなら、意外とその“淋しさ”をまぎらわしてくれるのは男性じゃなく、ペットかもしれないし、家族と同居することかもしれない……。



 



ゴメス:なるほど。では、たとえば相談者が「やっぱり結婚したい!」って結論に到ったとしましょう。だとすれば、彼女は一体なにをどのようにすべきなんですか?



 



菅原:コロンビア大学ビジネススクールの教授であるシーナ・アイエンガーさんによる「買い物客とジャムの研究」をご存じでしょうか? 店頭で6種類のジャムを揃えたとき、買い物客の40%が試食に立ち寄ったのですが、24種類のときは60%に上がりました。しかし、6種類だと試食した客の30%がジャムを買ったのに対し(=全体の12%)、24種類だと試食客で買ったのは3%にすぎなかったのです(=全体の1.8%)。



 



ゴメス:ほう。で?



 



菅原多い品揃えは客を引き付けるが、いざ「選択」となれば、迷って決められない状況もつくる……というレポートで、一見「豊富な選択肢=より良い選択」と捉えられがちだけど、それは単なる思い込み。すなわち、キャリアウーマンも同様に、仕事でたくさんのハイスペックな男性と出会っているため、かえって彼氏や結婚相手を選びづらい環境にあるわけです。



 



ゴメス:理解できました。でも、それって、なんの解決法にもなってませんよ。



 



菅原:相当荒療治なんですが、「決断という脳の働きをマヒさせる」といった手段があります。



 



ゴメス:そ、そんなことが現代医学では可能なんですか? なんか危ない注射でも打つんですか?



 



菅原:打ちません! 脳がMAXに働かなくなるのは、「寝不足」の状態。その最悪のコンディションで、お酒を飲みに行く。そうすれば、判断力・決断力も鈍くなって、身近にいる男性がイイ男に見える……ことだってなくはない(笑)。



 



ゴメス:(爆笑)このアドバイス、ありなの!?



 



菅原:さっき、荒治療って言ったじゃないですか(笑)。「現状を劇的に変えたいならこれくらいのことはしましょうよ」ってこと! 前回も触れた「リフレーミング」。「自分を変える」のではなく、自分が普段かけている色眼鏡から見えている視点を、透明の眼鏡から見直してみる発想ですね。



 



 




【今日の結論】



決断の回数を減らせば、身近な男性の長所が見えてくる?




 



【プロフィール】



菅原 道仁(すがわら みちひと)



1970年埼玉県生まれのA型。現役脳神経外科医。クモ膜下出血や脳梗塞といった緊急の脳疾患を専門として救急から在宅まで一貫した治療システムの提供を目指し、北原国際病院に15年間勤務。現在は菅原脳神経外科クリニック院長。その診療体験をもとに「人生目標から考える医療」のスタイルを確立し、心や生き方までをサポートする治療を行う。「恋愛とは病気の一つ」をモットーとするが、本人は「すぐ恋に落ちてしまう反面、フラれたらすぐ忘れてもしまう」という至って健康体?



 



山田 ゴメス(やまだ ごめす)



1962年大阪府生まれのB型。関西大学経済学部卒業後、大手画材屋勤務を経てフリーランスに。エロからファッション、学年誌、音楽&美術評論、さらには漫画原作に省庁仕事まで…記名・無記名、紙・ネットを問わず、偏った幅広さを持ち味とするライター&イラストレーター。かつては『Hot-Dog PRESS』の恋愛・SEXマニュアルも担当していた「恋のマエストロ」。「百の恋愛には百の戦略がある」をモットーとし、「いまだ現役」の実体験から得た千差万別のデータに基づいたリアルなLOVEテクニックは他の追随を許さないが、自分の色恋沙汰になると案外ポンコツな一面も時折かいま見せる。



 



 



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