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ひょっこりっぷりがスゴイ!「Yahoo!ニュース」でも芸をする ひょっこりはん


出典:「吉本興業株式会社 ひょっこりはん プロフィール」より


マッシュルームカットに黒縁メガネ、赤い蝶ネクタイをつけた、白いタンクトップに青い下半身タイツを舞台衣装とし、音楽のリズムに合わせてあらゆる場所から掛け声とともにひょっこりと顔を出すショートコントを持ちネタとする、昨今プチブレイク中のお笑いピン芸人・ひょっこりはんが、大ブレイクする前に……いきなりの窮地に立たされ、世間をポツリポツリとにぎわせている。



 



ひょっこりはんがコント中に使用している楽曲『sonorously box』について、フリー音楽サイト『MusMus』の管理人から「著作権表記をしていない」「著作権表記をしない場合の利用料を払っていない」「他の企業などに『フリー音源』として二次配布を行った」と抗議されてしまったのだ。



 



私は、大晦日が明けたばかりの今年元旦夜中に大阪のとあるホテルで、「紅白歌合戦」と「笑ってはいけないSP」が終わってから、まだ日の目をまったく見ていないマイナー芸人たちが芸を競い合う某お笑いバトル番組(たしかナインティナインが司会をしていて有吉とかがコメンテーター役をつとめている毎年恒例のヤツ)をぼーっと眺めていたとき、偶然出演していたひょっこりはんを“発掘”してしまって以来、彼にはずっと目をつけていた。



 



まず、“顔”がいい。(初期)ビートルズ張りにマッシュルームなヘアを最大限まぬけに引き立てる瓜実どころかキュウリみたいな面長系の骨格に、主張の強い縁のメガネとその奥にある眠たそうな眼つき──いかにも身体能力が低そうな面構えとは相反するリズム感の良さで延々とリフレインされるテンポ芸……。しゅっとしたハンサムフェイスで洗練した話術を武器として視聴者や観客を“笑わせる”イマドキ風の芸人より、圧倒的に奇異な外見や立ち振る舞いを“笑われる”芸人のほうを断然評価したいゴメス的に、ひょっこりはんはまさにツボだったりする。



 



「ひょっこりはん」という芸名も、じつに秀逸だ。オール平仮名で、しかも音感的にも字面的にも「エッジ」とはもっともほど遠い「ひ」を頭にもってきて、京都風にはんなりと「はん」で〆るメリハリのなさ。まさにこのヒトのぼんやりとした存在そのものを体現する完璧な芸名ではないか(こうやって「ひょっこりはん」とキーボードで打っているだけでも面白い)。



 



このひょっこりはんの著作権騒動が、現状どんな風にモメているのか、今後どこを着地点とするのか、あるいはもう収束を迎えたのか、謝罪しただのしないだの……そこらへんの細かな経緯をここcitrusでわざわざ書き連ねる気はさらさらないし、正直なところ興味もない、どうだってかまわない。



 



そんなことより私が注目したいのは、これら一連の騒動に巻き込まれてからの、ひょっこりはんのメディア露出におけるひょっこりっぷりである。たとえば、Yahoo!ニュースを開いて、そのトップページをささっととスクロールしてみてほしい。



 





 



サッカーW杯日本代表へのネガティブな憶測にモリカケに日大フットボール部悪質タックル問題にレスリング女子伊調選手へのパワハラに……と、世知辛いニュースばかりが流れるなか、それに混じってたまーにひょっこりはんの顔写真と「ひょっこりはん」という文字表記がひょっこり現れると……ついついへなへな〜っと脱力してしまい、ダークな気分がほんとちょっぴり晴れ、ほんわかした空気に包まれていく。



 



ひょっこりはんはYahoo!ニュースでも芸をする!



 



並みの芸人じゃあなかなかできない“偉業”だと思うのだが、いかがだろう?


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