
Q. 初期症状が出にくいがんとは? 早期発見する方法があれば知りたいです
「最近、何となく胃のあたりがすっきりしない日が続いています。特に食べ過ぎたわけでもないので、年齢のせいだと思っていたのですが、知人から『初期症状が出にくいがんで、胃の違和感で気付く人もいるらしい』と聞いて、急に不安になりました。胃もたれのような症状しかないのですが、もうしばらく様子を見るべきでしょうか? 早期発見に大切なポイントなどがあれば、知りたいです」A. 「沈黙の臓器」のがんも。小さなサインに気付くことと定期健診がカギです
早期発見が難しいがんはいくつかありますが、特によく知られているのが「すい臓がん」です。決して珍しい病気ではありませんが、早期発見が難しい分、治療成績も他のがんに比べてよくない傾向があります。すい臓がんが早期発見されにくい理由は、大きく2つあります。1つは、すい臓が胃や腸、肝臓、胆のうに囲まれた体の中心近くにあること。もう1つは、「沈黙の臓器」とも言われる通り、初期にはほとんど特徴的な症状がないことです。
「もし痛みが出たら受診しよう」「すい臓が悪かったら黄疸が出るらしい。顔色は問題がないから大丈夫だろう」といった知識で様子見をしてはいけません。すい臓がんの症状として知られている「黄疸」「嘔吐」「背中側の強い痛み」などは、がんが進行し、胆汁の流れや消化管の通過を妨げたり、背中側の神経に広がったりしたときに現れる症状です。肝臓への転移が原因で黄疸が出ることもあります。
一方、初期の段階でも、かすかな異変を感じていたという人も少なくありません。
・何となく胃のあたりがすっきりしない
・背中の方が重たい感じがする
・食欲がない
・便通が不安定
これらはいずれもすい臓がんに限らず、よくある不調とも言えます。多くの場合、一時的な症状なら心配いりません。ただし、これらの不調が長引いたり、少しずつ強くなったりする場合は、まずは一度内科で相談してみましょう。また、血糖値の上昇や糖尿病の悪化、原因の分からない体重減少、帯状疱疹の発症なども、悪性の病気の可能性を考えるきっかけになるサインです。
すい臓がんの治癒率を上げるためには、早期発見・早期治療が何より大切です。「最近ずっと胃の調子が悪いな」「年齢のせいかな」と小さな不調を見過ごさず、気になる症状に注意を払いましょう。そして、年に1回の定期的な健康診断を習慣にすることが、自分の体を守る確かな一歩になります。
