便秘が続くと、下腹部がポッコリしたり、肌が荒れてしまったりと、イライラしてしまいますよね。便秘を解消するには、一度普段の食生活を見直してみるのがおすすめです。今回は、お腹の調子を整える食習慣のポイントと、便秘を予防、解消したい方におすすめのレシピを紹介します。
便秘ってどんな状態?
一般的に、「何日も便が出ていない状態」に加えて、以下の状態に当てはまることを便秘といいます。
・便が硬い、コロコロした形をしている
・排便時に強くいきむ必要がある、いきんでも排便できない
・排便後も便が残った感じがする
・腸に便が詰まっている感じがする
・お腹が不快な感じがする
排便回数が変わっていなくても、上記のような排便困難な状態や、不快感が残る状態にあれば、便秘といわれるケースもあります。
また、お腹に強い痛みや吐き気を感じたり、出血があったりする場合には、ただの便秘ではなく、ほかの病気が隠れている可能性もあります。強い症状がある、症状が長引いているなどという場合には、自己判断せず、一度医療機関を受診しましょう。
※参照:日本消化管学会,2023年「便通異常症診療ガイドライン2023ー慢性便秘症」南江堂
便秘の原因は?
便秘の大半は、食生活(生活習慣)、ストレス、加齢など、いくつかの原因が重なって起こります。さまざまな影響を受けることで大腸のはたらきが低下し、便がかたくなったり、便が溜まったりしてしまいます。
便通を整える食事の仕方
快適な排便をうながすために、1日3回の食事を規則正しく摂るようにしましょう。食事のリズムが整うと、腸が刺激を受け、スムーズな排便を期待できます。また、3回の食事で栄養素を偏りなく摂りやすくなるため、腸内環境が整いやすくなります。
とくに朝食を抜かないことが大切です。朝食は体内のリズムを整え、胃や腸の動きを活発にしてくれます。朝食後は、便意があってもなくても、毎日トイレに行く習慣をつけてみましょう。決まった時間にトイレに行くことで、徐々に排便リズムが整いやすくなります。
便秘解消に役立つ食べ物
便秘を予防、改善するためには、腸を刺激したり、腸内環境を整えることが大切です。ここでは、便秘解消に役立つおすすめの食べ物を3つ紹介します。
水分
便秘でお悩みの方は、水分を積極的に摂ってみましょう。一度にたくさん飲むのではなく、こまめに少しずつ水分補給をするよう心がけてくださいね。水分は便をやわらかくし、腸を刺激してくれます。
とくにおすすめなのは、起床後にコップ1杯の水を飲むこと。腸のぜん動運動をうながし、便意が起きやすくなります。
食物繊維・オリゴ糖が多い食品
食物繊維は腸の善玉菌のエサとなったり、便のカサを増やしたりするはたらきを持つ栄養素です。十分に食物繊維を摂ると、腸内環境が整い、便秘の改善の効果が期待できます。
食物繊維はおもに、野菜やきのこ、いも類などに含まれています。また、玄米や、雑穀、全粒粉などの穀物にも食物繊維は豊富です。普段食べているごはんを雑穀米に、パンを全粒粉パンに変える、などの工夫をするのもよいですね。
また、「オリゴ糖が便秘に効果的だ」と聞いたことはないでしょうか?便通を整える効果で注目されている「オリゴ糖」とは、食物繊維のひとつです。腸内細菌を増やし、腸内環境を整えるはらたきが知られています。
乳酸菌・ビフィズス菌が含まれる食品
乳製品や漬物などに含まれ、整腸作用があることで有名な「乳酸菌」や「ビフィズス菌」。ビフィズス菌は乳酸菌の一種であり、どちらも腸内で「善玉菌」として存在しています。
乳酸菌は、悪玉菌が増えるのを防ぎ、腸内環境を整えてくれます。乳酸菌やビフィズス菌が配合されている食品を食べ、腸内の善玉菌を補いましょう。
食事で便秘を予防・改善しよう!おすすめレシピ8選
腸内環境を整えるために、食物繊維が多い食材や、乳酸菌が含まれる食材を積極的に使ってみましょう。ここでは、トクバイニュースのレシピの中から便秘改善におすすめのものをいくつか紹介します。
【作りおき】根菜の和風ピクルス
みなさんご存知の通り、根菜には食物繊維がたっぷり!また、ごぼうにはフラクトオリゴ糖と呼ばれるオリゴ糖も多く含まれています。料理の付け合わせにもピッタリな一品です。
【作りおき】根菜の和風ピクルス
ごぼう、れんこん、にんじん、○酢、○白だし、○砂糖
調理時間:15分
こんにゃくとごぼうのピリ辛煮
こんにゃくとごぼうの食感の違いが楽しめ、飽きがこない一品です。普段の食事にプラスして、効率的に食物繊維を摂りましょう。
こんにゃくとごぼうのピリ辛煮
ごぼう、こんにゃく、○しょうゆ、○酒、○みりん、○和風だしの素(顆粒)、赤唐辛子、ごま油
調理時間:25分
鶏とさつまいものヤンニョム風
便秘解消の定番食材ともいえるさつまいも。食べ方は、シンプルな焼きいもだけではありません!コチュジャンベースの甘辛いソースで絡めれば、満足感の高まるおかずになります。
鶏とさつまいものヤンニョム風
鶏むね肉、さつまいも、○塩・こしょう、○酒、片栗粉、●コチュジャン、●しょうゆ、●砂糖、●酒、●にんにくチューブ、●鶏ガラスープの素、いりごま、サラダ油
調理時間:20分
さつまいもとブロッコリーのホットサラダ
ブロッコリーも、野菜の中では比較的食物繊維が多く含まれています。電子レンジを使ってパパッと作れるホットサラダです。
さつまいもとブロッコリーのホットサラダ
さつまいも、ブロッコリー、○ハーブソルト、○こしょう、○バター、オリーブオイル
調理時間:15分
モロヘイヤと納豆のねばねばそうめん
意外にも、モロヘイヤは野菜の中でもトップクラスの食物繊維量を誇ります。そうめんのトッピングとして、同じく食物繊維が豊富な納豆を組み合わせています。
ツルツルとしたのどごしで、お腹が張って食欲がないときにも、箸が進みやすい一品です。
モロヘイヤと納豆のねばねばそうめん
納豆、モロヘイヤ、そうめん、めんつゆ(3倍濃縮)、ごま油
調理時間:15分
モロヘイヤとオクラのスープ
スープを献立にプラスして、水分不足を防ぎましょう。「モロヘイヤとオクラのスープ」は、食物繊維が多いモロヘイヤとオクラを具材にしたスープです。スープにして食べれば、水に溶けやすい水溶性食物繊維もムダなくいただけます。
モロヘイヤとオクラのスープ
オクラ、モロヘイヤ、白だし(2倍濃縮)、いりごま
調理時間:10分
きのこの塩昆布バター
きのこ類にも食物繊維が豊富に含まれています。きのこは冷凍するとうま味がアップするため、冷凍庫に常備しておくのもおすすめです。まとめて冷凍しておいて、使う分だけ取り出して加熱調理するだけ。毎日の食事に取り入れやすい、使い勝手のよい食材です。
きのこの塩昆布バター
しめじ、まいたけ、塩昆布、バター、サラダ油
調理時間:10分
フルーツジャムでフローズンヨーグルト
乳酸菌が含まれる食材といえば、ヨーグルトですよね。いつものヨーグルトにひと手間加えるだけで、サッパリといただけるデザートに。
フルーツジャムでフローズンヨーグルト
プレーンヨーグルト、好みのジャム(今回はブルーベリーを使用)、はちみつ(好みで)
調理時間:10分
スムーズな便通をうながして、お腹も気分もスッキリ!
生活習慣を整えることが、便秘の予防・改善のきっかけとなることがあります。食事では今回紹介したように水分や食物繊維などを意識して摂ってみましょう。
そのほかにも、決まった時間にトイレに行く習慣を作ったり、身体を動かしたりすることも、便秘の改善に効果的だといわれています。便秘の状態が長く続く場合、症状がひどい場合には、かならず医療機関を受診しましょう。