鶏肉を冷凍しておくと、買い物の手間を省けたり、節約にもなったりするので便利ですよね。
冷凍した鶏肉を今すぐ解凍したいときは、どのような方法がベストなのでしょうか?
電子レンジでは火が通ってしまうこともあり、難しく感じる方も多いでしょう。
今回の記事では「鶏肉の解凍方法」について、管理栄養士が解説します。
すぐに解凍する方法と、失敗しないポイントを紹介するので、鶏肉を上手に解凍したい場合は、ぜひ参考にしてみてください。
冷凍鶏肉を今すぐ解凍する方法2つ&失敗しないポイント
冷凍した鶏肉を今すぐ解凍する方法は「電子レンジで解凍(3~10分)」「流水で解凍(10~15分)」の2つがあります。
失敗しないポイントや、それぞれの解凍方法のメリット・デメリットを交えながら解凍方法を詳しく解説します。
大至急使いたい!電子レンジで3~10分
すぐに冷凍鶏肉を使いたい場合は、電子レンジでの解凍が一番早くできます。
解凍方法
鶏肉からラップを外し、キッチンペーパーを敷いた耐熱皿に皮を下にして置き、電子レンジにかけます。
ラップを外した方が、電子レンジのセンサーが正しく働きやすくなり、解凍ムラができにくくなります。
解凍時間の目安は下記のとおりです。
150W・200Wのモードはゆっくり加熱されるため、解凍に向いています。
150W・200Wがない場合は500W・600Wを使い、様子を見ながら少しずつ解凍するようにしてください。
電子レンジ解凍のメリット・デメリット
【メリット】
・すぐに解凍できる
【デメリット】
・火が通ることがある
・急速解凍するためドリップが出やすくなる
電子レンジで解凍する場合は、とにかく様子を見ながら慎重に加熱することが大切です。
また鶏肉の下にキッチンペーパーを敷いておくと、臭みの原因となるドリップ(鶏肉から出る赤い液体)を吸い取ってくれるため、臭みが出にくくなります。
急ぐけどおいしく解凍したい!流水解凍で10~15分
10~15分ほど時間があるときは、流水解凍が手軽です。
電子レンジのように火が通る心配がなく、ドリップも出にくいのでおいしく解凍できます。
解凍方法
ボウルに鶏肉を袋ごと入れ、水を流しながら解凍します。
水が入らないよう、袋の口はしっかり閉じておき、鶏肉が浮いてこないよう食器などで重しをしておきましょう。
解凍時間は鶏肉1枚あたり、10~15分が目安です。
流水解凍のメリット・デメリット
【メリット】
・生煮えの心配がない
・ドリップが出にくい
【デメリット】
・電子レンジに比べやや時間がかかる
少し時間はかかりますが放置でOKなため、解凍している間にほかの作業をしていると、気づいた時には解凍されていますよ。
冷凍鶏肉のそのほかの解凍方法
急いで解凍したい場合は、電子レンジか流水での解凍が早くておすすめですが、おいしく、または手軽に解凍できる2つの方法を紹介します。
手間がかかるけど鮮度をキープ!氷水で解凍1~2時間
氷水で解凍する方法は、プロも使うおいしい解凍方法です。
解凍方法
ボウルに氷水を用意して、鶏肉を袋ごとつけて解凍します。
途中で氷が溶けたら、氷を足すようにしましょう。
解凍時間の目安は、鶏肉1枚あたり1~2時間ほどです。
氷水で解凍すると、時間がかかるように思えるかもしれませんが、空気より水の方が熱を伝える力が高いため、常温解凍や冷蔵庫での自然解凍に比べると早く解凍できます。
氷水解凍のメリット・デメリット
【メリット】
・ドリップ、うま味が流れ出にくく、おいしく解凍できる
【デメリット】
・流水解凍より時間、手間がかかる
氷水で解凍すると温度差が出にくくなり、ゆっくりと解凍されるため、おいしく解凍できます。
時間と手間がかかるのはデメリットですが、塩焼きや鶏ハムなどシンプルな味付けの鶏肉料理を作る場合は、ぜひ試してみてください。
こちらの記事では「どの解凍方法が一番早くおいしく解凍できるか?」を検証しています。ぜひチェックしてみてください!
一番速く・美味しく解凍できるのは?冷凍肉の解凍方法7つを全部試して検証!
巷で紹介されている7つのお肉の解凍方法について、おいしく、速くできるのはどれか検証してみました!冷凍室に保存しておいたお肉。いざ料理しようと思ったらカチコチで手がつけられないという経験があるのではないでしょうか?事前に解凍しておけばベストですが、そうもいかないことも。また、速く解凍しても美味しくなければ意味がありませんよね。ぜひこちらの記事を参考にしてみてください!
放置で簡単!冷蔵庫で自然解凍で8~10時間
冷蔵庫に入れておくだけの自然解凍は、時間があるときに便利です。
解凍方法
冷凍した鶏肉を冷蔵庫に移して自然解凍をします。
下にトレーや皿を敷いておくと、冷蔵庫内に汁がこぼれる心配がありません。
解凍時間の目安は、鶏肉1枚あたり約8~10時間です。
鶏肉の大きさや厚さによって解凍時間が異なるため、時間に余裕を持って解凍しましょう。
冷蔵庫解凍のメリット・デメリット
【メリット】
・手間がかからず手軽に解凍できる
・ドリップが出にくい
【デメリット】
・時間がかかる
時間はかかりますが放置でOKなため、夕食に使う場合は前日の夜か朝に冷蔵庫に移しておくと、夕食の調理時間を短縮できますよ。
これはNG!冷凍鶏肉の解凍方法
鶏肉の味が落ちる、または衛生面で心配のあるNGな解凍方法を紹介します。
常温で解凍
冷凍した鶏肉を常温で放置して解凍するのは控えましょう。
理由は下記のとおりです。
・常温に放置すると食中毒菌が増殖しやすい
・表面と内部の温度差が生まれドリップが出やすく臭みの原因となる
特に温かい時期は室温が高くなるため、食中毒のリスクや、味が落ちるリスクが高まります。
ぬるま湯で解凍
鶏肉をぬるま湯につけて解凍するのも控えたい方法です。
理由は下記があります。
・ぬるま湯は食中毒菌が増殖しやすい温度
・表面と内部の温度差によりドリップが出やすく味が落ちる
味や衛生面の心配があるため、ぬるま湯での解凍も避けましょう。
解凍した鶏肉の日持ちはどのくらい?
解凍した鶏肉をすぐに使わない場合は、冷蔵庫で保存して24時間以内を目安に使い切りましょう。
これは家庭で解凍した冷凍鶏肉を安全に食べられる時間の目安です。(※)
家庭では衛生的な調理作業や保存が難しい場合があるため、解凍した鶏肉はなるべく早く使い切ることが大切です。
もし解凍した鶏肉が余ったら、加熱調理しておくと2~3日は日持ちするため、作り置き料理にして保存しましょう。
鶏肉を上手に解凍して、料理のストレスを減らそう!
今回の記事では「鶏肉の解凍方法」について、管理栄養士が解説しました。
鶏肉の上手な解凍方法を知っておけば、急いでいるときもすぐに鶏肉を使えます。
解凍のストレスを減らして、ぜひ時短に役立ててくださいね!