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【イカの優れた栄養】健康作りやダイエット向き!効果的な食べ方や1日の目安量は?【管理栄養士監修】

2022.09.25 10:00
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炒め物、煮物、揚げ物など、さまざまな料理に活躍してくれるイカ
イカはどのような栄養や効能があり、またほかの食べ物より優れているのでしょうか?
ほかにも、効果的に栄養を摂るにはどのような食べ方がよいのか知っておきたいですよね。
今回の記事では「イカの栄養」「効果的な食べ方」について管理栄養士が解説します。

イカの栄養は健康づくりやダイエットに役立つ!

イカには、豊富なたんぱく質やタウリン、DHAやEPAなどの栄養素や栄養成分が含まれ、健康づくりに役立ちます。
また、カロリーを抑えたいダイエット中の方や、たんぱく質を補給したいトレーニングや運動をしている方にもぴったりの食べ物です。
さらに詳しく、栄養や効能について確認しましょう。
ここでは日本で主流のイカであるスルメイカの栄養成分値を例にご紹介します。

筋肉の材料となる「たんぱく質」

イカは100gあたり17.9gとたんぱく質が豊富です。
イカに含まれるたんぱく質は良質であり、身体に欠かせない必須アミノ酸をバランスよく含んでいます。
たんぱく質は筋肉が作られる際に必要で、またホルモンや酵素などの材料ともなる栄養素です。
平均的な摂取量をみると不足の心配は少なくなっていますが、極端な食事の偏りによって不足することがあり、体力や免疫力の低下につながることもあります。
豊富なたんぱく質を含むイカを取り入れると、効率的なたんぱく質補給に役立つでしょう。

成長に欠かせない「亜鉛」

イカに含まれる亜鉛には、たんぱく質の合成やDNAの合成など成長に関わる働きがあります。
成長期の子どもに欠かせない栄養素で、不足により成長を妨げることも知られています。
ほかにも、不足することで免疫機能の障害や味覚障害を引き起こす可能性がある栄養素です。
亜鉛は魚介類や肉類に多く含まれるため、意識的に摂取しましょう。

抗酸化作用のある「ビタミンE」

ビタミンEには抗酸化作用があり、細胞にダメージを与える原因となる活性酸素から身体を守ってくれます。
活性酸素は身体に必要な働きをしますが、過剰に作られることで細胞を傷つけ、がんや動脈硬化、老化などさまざまな影響を及ぼすことが知られています。
ストレス、喫煙、飲酒、紫外線などが活性酸素を作る原因です。
これらを避けながら、ビタミンEのような抗酸化作用を持つものを取り入れることが大切です。

血液サラサラを期待「DHA・EPA」

イカには不飽和脂肪酸の一種であるDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)が含まれます。
DHA、EPAは血栓を作りにくくする血液サラサラの働きや、中性脂肪値を下げるなどの健康づくりにうれしい働きが期待されています。
血液ドロドロの状態が続くと動脈硬化を引き起こし、血栓が作られやすくなり、心筋梗塞や脳梗塞の原因となることがあります。
血糖値やコレステロール値、血圧が高い方や肥満のある方は動脈硬化のリスクがあるため、とくに意識してDHAやEPAを含む食べ物を取り入れましょう。

肝機能をサポート「タウリン」

タウリンはイカやタコなどの軟体動物に多く含まれる成分です。肝臓の働きをサポートしたり、コレステロールの吸収を抑えたりする働きが期待されています。
タウリンは体内で作り出される成分ですが、それだけでは不足するため、食べ物から補う必要があります。
野菜や果物などの植物性の食品には含まれないため、イカなどの魚介類から摂取しましょう。
※参照:
  • 文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
  • 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
  • 厚生労働省「令和元年国民健康・栄養調査」
  • イカの栄養の比較

    イカに含まれる栄養素について、種類による違い、またタコとの違いを見てみましょう。

    種類による違い

    イカは種類により栄養成分値に大きな差はあるのでしょうか?イカの特徴とともに、100gあたりの栄養成分値を見てみましょう。
    出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
    比較してみると、イカの種類によって栄養成分値に大きな差はないことがわかります。
    代表的なスルメイカは、ほかのイカに比べるとたんぱく質や亜鉛の含有量が若干優れていますが、大差があるとはいいにくい量です。
    このことから、どのイカでも問題なく栄養補給できるといえるでしょう。

    タコとの違い

    イカと似た食べ物であるタコは、栄養成分値にどのような違いがあるのでしょうか?
    100gあたりの含有量を比較してみましょう。
    出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
    上記の栄養素を比較すると、イカとタコの栄養成分値は似ていることがわかります。
    含有量もさほど変わりませんが、あえていうならDHAの含有量はイカの方が優秀です。
    どちらもさまざまな栄養素を含み、カロリーの低さが魅力です。
    ほかの食べ物もバランスよく取り入れながら、健康づくりに役立てましょう。

    イカはコレステロールが多いから食べないほうがよい?

    イカ100gあたりのコレステロール含有量は250mgです。
    イカは魚介類の中でもコレステロールが多く、食べすぎるとコレステロールを摂りすぎる恐れがあります。
    コレステロールの摂りすぎは、悪玉コレステロール値を上げて動脈硬化の原因となり、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こすことがあります。
    コレステロール値が気になる方は、食べ物からのコレステロール摂取量を1日200mg以下に抑えることが勧められています。
    これはイカを80g食べると超えてしまう量であるため、食べすぎは禁物です。
    またイカを食べる際は、コレステロールを排出してくれる働きのある食物繊維を意識して摂るとよいでしょう。
    ※参照:
  • 文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
  • 一般社団法人日本動脈硬化学会「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版」
  • イカの栄養を効率的に摂る食べ方

    イカの栄養素をムダなく効率的に摂るためには、どのような食べ方がよいのでしょうか。
    管理栄養士おすすめの食べ方の例を紹介します。

    油と組み合わせてビタミンEの吸収率をアップ

    イカに含まれるビタミンEは、脂溶性ビタミンといい油と組み合わせることで吸収率が高くなります。
    イカは脂質が少ないゆえ、ビタミンEを効率的に摂るなら、油を使う炒め物や揚げ物などの調理法や、副菜に油を使ったメニューを選ぶなどの工夫をするとよいでしょう。

    ほうれん草やブロッコリーをあわせてイカに含まれない栄養を補給

    イカにはビタミンAやビタミンC、食物繊維などがあまり含まれません。
    これらを含む、ほうれん草やブロッコリー、にんじんなどの色の濃い野菜と組み合わせるとよいでしょう。
    炒め物や和え物として一緒に調理したり、副菜にサラダやスープを取り入れたりするのがおすすめです。

    イカはたんぱく質補給や健康づくりにぴったり!

    今回の記事では「イカの栄養」について管理栄養士が解説しました。
    イカは良質なたんぱく質やタウリン、ビタミンやミネラルなどのさまざまな栄養素を含み、健康づくりに役立つ食べ物です。
    食べすぎには注意し適度に取り入れ、イカを楽しみながらさまざまな栄養を補給しましょう。

    イカを使った栄養豊富なレシピ

    最後に、イカを使った栄養豊富なレシピをご紹介します。

    いかとパプリカのさっぱり炒め

    ビタミンやミネラルが豊富なパプリカと組み合わせた栄養満点のレシピです。
    酢が入ることでさっぱりと食べられます。
    いかとパプリカのさっぱり炒め
    輪切りいか、パプリカ(黄色)、にんにく、○ナンプラー、○酢、○酒、○砂糖、赤唐辛子、ごま油
    調理時間:10分

    里芋とイカの煮物

    定番の里芋とイカの煮物は、冷凍イカを使うと簡単です。
    里芋は芋類の中でもカロリーが低く、カロリーを抑えながらも食べごたえのある一品です。
    里芋とイカの煮物
    冷凍イカ(輪切り)、里芋、○しょうゆ、○みりん、○酒、○砂糖
    調理時間:30分

    いかオクラ

    刺身用のイカとオクラをあわせるだけのスピードメニューです。
    オクラの豊富な食物繊維は、コレステロールの対策にぴったりです。
    いかオクラ
    生いか(刺身用・柵)、オクラ、しょうがチューブ、めんつゆ(3倍濃縮)
    調理時間:10分
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