カロリーが低く、ダイエットや健康づくりにぴったりのイメージがある豆腐。
でも、一丁丸ごとなどたくさん食べた場合でもカロリーの心配はしなくて良いのでしょうか?
また木綿豆腐と絹ごし豆腐のカロリーの違いも気になりますよね。
今回の記事では、豆腐のカロリーや取り入れる際の注意点もあわせて管理栄養士が解説します。
豆腐のカロリーと糖質の量【木綿と絹ごしの比較】
豆腐のカロリー(エネルギー)と糖質の量は以下の通りです。
100gあたり、木綿豆腐は73kcalで糖質は0.4g、絹ごし豆腐は56kcalで糖質は1.1gです。
どちらも糖質が抑えられており、ほかの肉や魚などのたんぱく源に比べるとカロリーが低いためダイエットに役立つ食べ物です。
絹ごし豆腐の方がカロリーが低くなっていますが、これは木綿豆腐に比べ水分が多いからです。
木綿豆腐は水を切って作られるため水分が少なく、絹ごし豆腐は水を切らずに固められるため、水分が多くなります。そのため、同じ重さで比較したときに絹ごし豆腐の方がカロリーが低くなるのです。
豆腐はたくさん食べてもカロリーの心配はない?【一丁食べた場合】
豆腐100gあたりのカロリーは肉や魚、白米などに比べ低くなっていますが、たくさん食べるとカロリーを摂りすぎてしまいます。ダイエットに良いと思って取り入れても、食べすぎは禁物です。
一丁(約300g)あたりのカロリーと糖質の量は以下の通りです。
一丁(約300g)の場合は、木綿豆腐は219kcalで糖質は1.2g、絹ごし豆腐は168kcalで糖質は3.3gです。
おにぎりに換算して考えると、おにぎり1個は156kcalほどですので、1~1.4個分のカロリーとなる計算です。
たとえば主食を減らし、代わりに豆腐を取り入れても、あまりにもたくさん食べると反対にカロリーオーバーすることもあります。
後ほど、ダイエット中でも安心な豆腐の量をお伝えします。
豆腐をダイエットに取り入れる際の注意点【カロリー以外にも注目】
豆腐を取り入れてダイエットを行いたい場合や、毎日食べる場合はいくつか注意したいポイントがあります。ぜひ参考にしてください。
1日100~200gが目安
豆腐は1日100~200g(1/3~2/3丁)を目安に取り入れましょう。この量であればカロリーの摂りすぎの心配が少なく、毎日でも無理なく取り入れられる量です。
豆腐だけでなく、ほかの肉や魚などのたんぱく源や、野菜やきのこ、海藻類なども取り入れ、バランスの良い食事を心がけましょう。
置き換えダイエットはNG
豆腐をダイエットに取り入れる場合、1食をすべて豆腐だけに置き換えるダイエットはおすすめできません。
極端なカロリー制限により成果は期待できるかもしれませんが、リバウンドしやすくなったり、身体に必要な栄養素が不足したりするなど、健康への影響が考えられます。
もし置き換えたい場合は、「夕食の主食のみを豆腐に置き換える」など一部分のみを置き換えるようにし、おかずをしっかり食べることを心がけると良いでしょう。
木綿と絹ごしはどちらでもOK
先ほど木綿豆腐と絹ごし豆腐のカロリーの違いを紹介しましたが、カロリーに大差があるわけではないため、ダイエット中はどちらでも問題ありません。
また、栄養価は水分の少ない木綿豆腐の方が高いのですが、絹ごし豆腐も劣らないくらい栄養豊富です。
食べごたえのある木綿豆腐を選べば満足感を得られやすいメリットがありますが、絹ごし豆腐を選べばさらにカロリーを減らしたいときに役立つメリットがあります。
目的にあわせて選んだり、飽きがこないよう交互に取り入れたりするのも良いでしょう。
豆腐の栄養と期待される効能【ローカロリーで嬉しい効果】
豆腐にはさまざまな栄養素が含まれ、健康づくりや美容に役立つ効能が期待されます。
骨を強くする「カルシウム」
豆腐にはカルシウムが含まれ、骨の健康づくりに欠かせません。
牛乳などの乳製品とあわせて豆腐を取り入れることで、カルシウム不足解消につながるでしょう。
貧血予防に「鉄」
鉄は鉄欠乏性貧血の予防に必要な栄養素です。
鉄は代謝や汗、尿から失われるため、毎日継続して取り入れる必要があります。
毎日手軽に取り入れやすい豆腐が役立つでしょう。
便秘解消に「食物繊維」
豆腐には、大豆由来の食物繊維が含まれます。
食物繊維は腸内環境を整え、便秘解消の手助けをしてくれるため、便秘が気になる方にもぴったりです。
女性にうれしい「イソフラボン」
豆腐に含まれる大豆イソフラボンは、女性ホルモンに似た働きをし、骨粗しょう症予防や更年期障害の症状を軽減する働きが期待されています。
ただし、多量に長期間摂取した場合は乳がん発症のリスクとなる可能性が知られているため、食べすぎには気をつけましょう。
※参照:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」,厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」,食品安全委員会「大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A」
豆腐はカロリーが低め!でも食べすぎにはご注意を
今回の記事では、「豆腐のカロリー」について管理栄養士が解説しました。
豆腐は肉や魚、米などに比べるとカロリーが低いため、ダイエットに役立つ食べ物です。
でもカロリーが低いからといって食べすぎると、知らないうちにカロリーオーバーしてしまうことも。
適切な取り入れ方を実践し、ダイエットや健康づくりに活用しましょう。
ダイエットにもおすすめできる豆腐レシピ
ダイエット中でも安心して食べられる、豆腐を使ったレシピをご紹介します。
豆腐ステーキきのこあんかけ(185kcal、糖質3.3g)
豆腐にきのこあんをかけたボリュームのあるレシピです。きのこの食物繊維をたっぷり摂ることができます。
豆腐ステーキきのこあんかけ
もめん豆腐、しめじ、小ねぎ(あれば)、○和風だしの素(顆粒)、○しょうゆ、○酒、○砂糖、●片栗粉、●水、片栗粉、サラダ油
調理時間:15分
豆腐と鶏の和風ヘルシーバーグ(249kcal、糖質6.8g)
ヘルシーな鶏肉と豆腐をあわせてハンバーグに。普通のハンバーグよりカロリーを抑えられるため、ダイエット中にぴったりです。
豆腐と鶏の和風ヘルシーバーグ
もめん豆腐、鶏ひき肉、○片栗粉、○しょうがチューブ、○塩・こしょう、サラダ油、大根おろし、青じそ、ポン酢
調理時間:20分
豆腐とキャベツのお好み焼き(388kcal、糖質44.0g)
豆腐を入れることで、お好み焼きをおいしくカロリーオフ。食べごたえばっちりのレシピです。
豆腐とキャベツのお好み焼き
絹豆腐、キャベツ、○薄力粉、○和風だしの素(顆粒)、サラダ油、お好み焼きソース(好みで)、かつお節(好みで)、青のり(好みで)
調理時間:20分