すぐには使わないからと、冷凍室に保存しておいたお肉。いざ料理しようと思ったらカチコチでなかなか料理に手がつけられないという経験が誰にでもあるのではないでしょうか?事前に解凍しておけばベストですが、そうもいかないこともあるはず。また、早く解凍しても美味しくなければ意味がありません。そこで、今回は巷で紹介されているお肉の解凍方法について、おいしく、かつ、早くできるのはどれか検証してみました!
あるある!お肉解凍時の失敗談!
冷凍肉を解凍する時、皆さんはどうしていますか?今すぐ料理に使いたい!という時にしっかり解凍出来ておらず、中心が冷たいままだったり、レンジ解凍で温めすぎて調理後の食感や味がイマイチになってしまったり、と失敗経験もあるのではないでしょうか。今回は7つの解凍方法を試して、解凍シーンごとのベストな方法を紹介します。
検証方法
流水やお湯、電子レンジなどお肉を解凍する方法はさまざま。各方法によりスピードはもちろん、解凍したときの状態も異なります。
チェックしたのはこの3つ!
解凍方法を検証していくにあたって、次の3つについてチェックしました。
- 解凍時間
- ドリップ量
- 解凍ムラ
ドリップとは解凍後、食材の細胞内から出る水分のこと。食材内部と室温に触れる表面側の温度差が大きいとドリップも出やすくなります。この水分には食材の持つうま味成分も含まれているので、ドリップが少ない方が良いです。それぞれ★5段階で評価し、★の数が多いほど良い評価を表しています。ぜひ参考にしてみてください。
検証方法7つ
今回は7つの方法を試してみました。どの様に解凍するか、それぞれ紹介します。
流水につける
保存袋に入れたままの食材を流水につけて解凍します。
フライパン同士で挟む
フライパンを2つ使い、フライパンの背同士で挟み込んで解凍します。フライパンの底の部分の熱伝導率が高いため、冷凍されたお肉を短時間で解凍することができるというものです。
電子レンジ
電子レンジで出力を低めにして短時間で温めて解凍します。
お湯につける
沸騰したお湯を少し冷まし、その中につけて解凍します。
氷水につける
ボウルに氷水を用意して常温より低い温度で解凍します。
冷蔵庫に入れる
冷凍された食材を冷蔵庫へ移し替え、低い温度でゆっくり解凍します。
アルミホイルで包む
アルミホイルを使って食材自体を包み、常温で解凍します。こちらもフライパンで挟むのと同じくアルミの熱伝導率の高さを生かして早く解凍する方法です。
検証結果
各方法で試した結果、解凍後の状態がどうなったのか見ていきましょう。
流水につける
- 解凍ムラ:★★★★★
- ドリップ:★★★★
- 解凍時間:★★★★
流水解凍の良かった点は解凍ムラがないことでした。所用時間も10分〜15分程度だったので、調理前にささっと済ませておくとすぐに使用できる状態になります。
フライパン同士で挟む
- 解凍ムラ:★★★★★
- ドリップ:★★★
- 解凍時間:★★★
フライパン解凍も解凍ムラはほぼありませんでした。ドリップが多少出るのと、解凍時間が30分強かかるので、時間が気になる場合は、ある程度解凍できたら電子レンジで解凍を加速させるのがおすすめです。
電子レンジ
- 解凍ムラ:★★★
- ドリップ:★★★★
- 解凍時間:★★★★★
電子レンジ解凍は時短したい方におすすめです。今回の肉の量であれば200Wで約2分ほど温めれば解凍できます。若干解凍ムラがあるので冷たい部分が残っている場合は、肉の状態を見ながら加熱時間の調整をしてくださいね。
お湯につける
- 解凍ムラ★★
- ドリップ★★★
- 解凍時間★★★★
お湯での解凍時間は約15分です。解凍ムラに注意が必要で、中心部に熱が届きづらく解凍に時間差がでたり、一部加熱されてしまいます。お湯を使う場合は食材の様子を見ながら解凍しましょう。
氷水につける
- 解凍ムラ★★★★★
- ドリップ★★★★★
- 解凍時間★★
氷水の解凍は解凍ムラもドリップもほぼなく、食材を良い状態のまま解凍できます。解凍時間が約1時間と時間が少しかかりますが、調理前に十分な時間がある場合はおすすめです。
冷蔵庫に入れる
- 解凍ムラ:★★★
- ドリップ:★★★★★
- 解凍時間:★
冷蔵庫での解凍で良かった点はドリップがないことです。一方で、解凍時間が4時間ほどかかり、中央部分が凍ったままなど解凍ムラも見受けられます。翌日のお弁当作りに使用する分は前日夜から冷蔵庫解凍する、といったようにシーンに合わせ試してみてください。
アルミホイルで包む
- 解凍ムラ:★★★
- ドリップ:★★★★
- 解凍時間:★★
アルミホイル解凍もドリップは少ない結果となりました。解凍時間は約2時間。解凍ムラで、食材の中心が凍っていることがあるので調理で使用する際には状態を確認しましょう。
おすすめの解凍方法は…?
7つの解凍方法を実際に検証した結果、時間やドリップの量などそれぞれ一長一短ある模様。急いでいるときや美味しく食べたいときなど、シーンに合わせて使い分けてみましょう。
短時間で解凍したいとき
短時間で素早く解凍したい場合は流水や電子レンジ解凍がおすすめです。
最短は電子レンジですが、解凍ムラができやすい欠点があるので、十数分程度待てるようであれば流水がおすすめです。
ベストな状態で解凍するには?
逆に、時間をかけても肉のうま味を逃さず解凍したい方は氷水や冷蔵庫での解凍が良いでしょう。特に氷水はドリップや解凍ムラもほとんどなく、ほぼベストな状態で解凍することができました。時間をかけてもいいお肉を食べたい・・・そんな時に試してみてくださいね。
やってはいけない解凍方法
解凍で1番手軽かつやりがちな方法ですが、実はやってはいけないのが常温解凍です。特に夏の暑い時期、食材と室内との温度差が大きくなるためドリップ量が多くなります。細菌の繁殖も活発になるので、室内に放置するのは避けましょう。
今回は7つの方法で解凍状態を検証してみました。総合した結果、おすすめの方法は流水、氷水、電子レンジ解凍です。解凍時間、ドリップ量、解凍ムラの観点をそれぞれが満たせる解凍方法なので、ぜひ試してみてくださいね。