暑い日が続くと、さっぱりしたものが食べたくなりませんか。管理栄養士で沖縄料理研究家の筆者が、もずくを使った簡単ヘルシー料理を提案します。コンロの前に立たなくても良いので、暑い日にもぴったりなレシピです。
豊富なミネラルを含み、ダイエットにも効果的とされるヘルシー食材のもずく。もずくの由来や種類、注目の栄養素、さらに残暑が厳しい時に火を使わない簡単もずく料理を紹介します。
#もずくを知って美味しく食べよう!
日本各地で収穫できるもずく。ですが、もずく生産量日本一は沖縄県で、全国の約99%を占めています。最近ではスーパーでも3個パックのもずく酢や、生モズクが1年中購入できるようになりましたが、そのほとんどが沖縄産です。
綺麗な海で育つことや、水温や日照時間など海洋条件がとても大切なもずく。沖縄では年間で約1万5千~2万トンが養殖されています。
もずくという名前の由来は、ほかの海藻に付き育つことから。「藻に付く」ことから、もずくと呼ばれるようになりました。
意外と知られていない、もずくの種類と栄養素
市場に出回っている沖縄産もずくの他にも、もずくには色々な種類があります。味も食感も違うので、機会があったら、食べ比べてみるのもおススメです。主な品種は以下の通りです。
糸もずく(細もずく) 名前の由来になったもずくで、昔から食用とされてきた品種。太さは0.5~1mm以下で細く、ヌメリが強いのが特徴。主な生産地は石川県、瀬戸内海など。
オキナワもずく 南西諸島や沖縄近海で採れるもずく。太さは、1.5~3.5㎜と太いのが特徴。沖縄方言では「スヌイ」と呼ばれる。
イシもずく(まっかもずく、石水雲) 歯ごたえがあり、海藻の旨味が濃いのが特徴。天然もので岩に自生する。主な生産地は青森、新潟、山形、日本海側など。
主な栄養素は体内の機能を調整するミネラル、脂質の代謝を助けるビタミンB2、ケガの止血に必要なビタミンKなど。さらに、もずく独特のヌメリ成分 「フコイダン」が多く含まれています。水溶性食物繊維のフコイダンは、コレステロール低下、生活習慣病予防、免疫力にも関与しているなどの効果が期待されています。
ヘルシーフードのもずく。残暑が厳しい日にもう1品、簡単すぎるような時短レシピはいかがでしょうか。
「生もずくdeもずくそうめん」
材料
生もずく 150g / 生たまご 1個 / みょうが1個 / 大葉 3枚 / 小ねぎ(小口切りにしておく) 適量 / 麺つゆ 100cc
作り方
1. 生もずくをさっと洗い、水気を切る。
2. みょうがは輪切り、大葉は細い千切りにする。
3. 器に1と2、生たまご、小ねぎを盛って、麺つゆを注いで完成。
今回は沖縄産の生もずくを使用しました。麺つゆは三杯酢より食べやすいので、薬味を除けば、子どもにも喜ばれるメニュー。あと1品が足りない時や食べ過ぎた日の夕食、小腹が減ったときにもおススメです。
市販のもずく酢をアレンジ! 「具だくさんもずく」
材料
市販されているもずく酢パック 2~3個(150g程度) / きゅうり 1本 / ミニトマト 適量 / ミックスビーンズ 1缶(110g)
作り方
1. ミニトマトはくし形切り、きゅうりは細切りにする。
2. ボウルにもずく酢と1、ミックスビーンズ缶を加えさっくり混ぜ合わせる。
3. ラップをして、冷蔵庫で15分ほど置き、きゅうりに味がなじんだら完成。
切って混ぜるだけの簡単レシピです。2で混ぜすぎてしまうと泡立ってしまうので、さっくりと混ぜるのがポイント。きゅうりの水分などが出るので、酸味が和らぎ食べやすくなります。
ミックスビーンズは青えんどう・ひよこ豆・赤いんげんが含まれるものを使用。豆類は、血糖値の急上昇を防ぐ食物繊維、歯や骨の生成に必要なカルシウムやリン、その他ミネラルやビタミンが豊富に含まれ栄養満点の食材です。もずく酢と組み合わせることで栄養満点なメニューになりますね。
コンロの前に立たなくても、簡単にできるレシピ2品を紹介しました。作り置きして冷蔵保存にもおススメです。スーパーで一年中手に入る食材、もずく。ぜひお試しください。