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カレーやシチューを作る際、コクや甘み、深みを増しておいしく仕上げてくれる飴色たまねぎ。でも、おいしくなるのはわかっていても、時間がかかるし作るのが面倒という人も多いはず。そんな飴色たまねぎが短時間で作れる方法を管理栄養士が紹介します。
時間がかかるイメージの飴色たまねぎですが、ちょっとしたテクニックを使えば短時間でも作れます。その方法はいたって簡単。切って冷凍したたまねぎを使うだけです。今回は通常のたまねぎと冷凍たまねぎを使い、飴色になるまでどの程度、時間の違いがあるかを検証してみました。
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飴色たまねぎがおいしい理由は"メイラード反応"にあり!
たまねぎは糖質の多い野菜。ソテーにしたりフライにしたりと、加熱すると甘くておいしいですよね。これは加熱することで甘みが増えるわけではなく、加熱することで余分な水分が飛び、甘みを強く感じるようになることが原因です。
サッと炒めるだけでも甘みを強く感じるたまねぎですが、さらに炒め続けると徐々に色づいてきます。これは「メイラード反応」という化学反応を起こしているため。メイラード反応とは加熱により、食品に含まれるアミノ酸やたんぱく質と糖が結びつき、褐色になって香り成分が引き出される反応のことをいいます。
具体的にはステーキに焦げ目がついたり、ケーキに焼き色がついたりするのもこのメイラード反応による変化です。飴色まで加熱されたたまねぎはさらに水分が抜け、甘みがギュッと凝縮されるというわけです。
では、生のたまねぎと冷凍たまねぎを加熱したとき、飴色になるまでの時間がどの程度異なるのか見ていきましょう。
まずは普通のたまねぎから検証
たまねぎ1個を包丁でスライスして検証スタートです。
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フライパンに大さじ1杯程度のオリーブオイルとスライスしたたまねぎを入れ、弱火でじっくり炒め始めます。
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炒めることおおよそ10分。全体的にうっすら黄色っぽく色づいてきました。
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20分経過。だいぶいい感じになってきましたが、飴色というにはまだまだ……。
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30分経過。さすがに炒め続けるのに疲れ、ちょっと手を休めたら所々焦げたようになってしまいました。でも、なんとか30分で飴色たまねぎが完成です。
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今度は冷凍たまねぎで検証
同様にフライパンにオリーブオイル大さじ1を入れ、凍ったままのたまねぎをフライパンにいれて弱火でスタート。
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5分ほど炒めると……たまねぎからどんどん水分が出てしんなりしてきました!
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10分経過。色はさほど変化がないように感じますが、明らかにしんなりしてかさが減っています。
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15分経過。10分を過ぎたあたりから急にぐっと飴色に色づき、15分で飴色たまねぎが完成しました。
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冷凍するだけで、半分の時間で飴色にできただけでなく、冷凍たまねぎの方が色が均一になり、きれいな飴色に仕上がりました。
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冷凍たまねぎが飴色になりやすい理由「細胞壁が壊れ水分が抜ける」
なぜ冷凍たまねぎを使うと半分の時間できれいな飴色たまねぎが完成するのかというと、冷凍することでたまねぎの中の水分が膨張し、細胞壁が壊れるため。細胞壁が壊れることで、熱により解凍されたたまねぎの水分がどんどん外に流れ出るのです。
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実際に炒めている最中も水分が多く出るので、フライパンに水分が溜まった状態に。ヘラで混ぜ続けなくても焦げる心配がなく、楽チンでした。
今回は冷凍たまねぎ1個で試してみましたが、時間があるときに複数個をまとめて炒め飴色たまねぎを作り、小分けにして冷凍するのもひとつの手。こうしておくと日々の料理の時短にもつながります。
カレーやシチューだけでなく、オリーブオイルとレモン汁に加え、塩と胡椒で味付けをすればコクのあるオニオンドレッシングに。またトマトソースに加えれば酸味が和らぎ深みが出て便利です。ぜひ冷凍たまねぎを使った飴色たまねぎの作り方を試してみてくださいね。