10月からの消費増税では、クレジットカードや電子マネーを使った場合は最大5%のポイント還元が予定されています。家計管理においては見逃せないところですね。とはいえ、キャッシュレス決済に不安を抱く人も多いよう。ファイナンシャルプランナーの安部智香さんに、キャッシュレス決済の賢い利用方法を教えてもらいました。
消費増税でキャッシュレスブーム到来?
10月からいよいよ消費税が10%にアップします。そこで話題になっているのが、クレジットカードや電子マネーなどを利用したキャッシュレス決済をすることで、利用額の最大5%をポイントなどで還元されるということもの。消費増税となる2019年10月から9カ月間実施される予定です。
2%の増税でも、5%分を還元してもらえるのなら、やはりキャッシュレス決済を利用したくなりますよね。そこで心配になるのが、キャッシュレス決済をすることでムダ遣いをしてしまうのでは……ということではないでしょうか。消費税が10%になる前に、今から上手にキャッシュレス決済を利用できるようにしておきたいですね。
やりくり上手はカード払いも上手
財布に現金が入っていなくても、クレジットカードなどのキャッシュレス決済を利用すれば買い物ができます。だからと言って、金額を気にせずに買い物をしていると、特にクレジットカードの場合は口座引き落としの時に慌てることになりかねません。そうないために、やりくり上手な人はクレジットカードの管理をきちんとしています。
おすすめの管理方法は、クレジットカードで支払った日に、その日の支出として使った分の金額をとっておく管理法です。クレジットカードで支払って帰宅したら、財布からクレジットカードで支払った現金を出し、封筒などに入れて支払いに備えておきます。そうすると、カードの支払い請求が届いても、お金は準備されているので慌てないで済みます。
クレジットカードを賢く使うコツ
クレジットカードの支払方法には、「一括払い」「ボーナス一括払い」「分割払い」「リボルビング払い」の4種類があります。
支払い方法でおすすめできないのは、分割払いやリボルビング払い。これらの支払いには手数料がかかり、特にリボルビング払いは毎月の支払金額が一定であることから、高い金利を支払っているという意識が薄れがちです。どうしても一括払いができない時は、そもそも本当に購入する必要があるかをじっくり考え、それでも購入する場合はせめて金利がつかないボーナス払いを利用するようにしましょう。
また、複数のクレジットカードを持っている場合は、年会費がかかるカードから解約してしまいましょう。メインのカードを1~2枚にしておくと、カードの管理もしやすくポイントも集中して貯めることができますよ。
それでも現金は必要?
日本は世界の中でもキャッシュレス化が遅れていると言われています。2020年には東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会が開催されることもあり、これからますますキャッシュレス化が進んでいくことでしょう。今まで現金派という人も、支払先によってはキャッシュレス決済しかできないことがこれからはありえます。キャッシュレス化に備えてある程度の知識をもっておくことをおすすめします。
とはいえ、やはり地震や台風などの自然災害の際は、通信ができない、停電になるなどの影響でキャッシュレス決裁ができないケースも想定されます。そんな時に頼りになるのは現金です。キャッシュレス派の人も全てをクレジットカードや電子マネーに頼るのではなく、双方の利点を上手に併用していけるといいですね。