「家族で旅行に! 」と盛り上がりつつも、家族旅行は人数が多いのでお金がかかるもの。飛行機を使った旅行だと、特に高額になりがちです。そこで気になるのが格安航空券。少しでも安く、おトクに航空券を購入する方法をトラベルジャーナリストが解説します。
LCCとレガシーキャリアだとどちらが安い?
近年では格安航空会社(LCC)の就航が相次ぎ、国内はもちろん海外でも近場ならば驚くほど安い運賃で出かけることが可能になってきました。しかし、LCC利用の場合でも出発日や便によって料金が違うので、注意が必要です。
LCCは弾丸旅行に利用されることが多いからか、週末にかかるフライトは総じて平日と比べて高めの料金設定になっています。また、預け荷物があったり、機内食を注文したりすると料金が加算されていくシステムなため、場合によってはフルサービスのキャリア(レガシーキャリア)のほうが料金が安くなることも。どんなに安く見えても、空港使用税などのサーチャージが加算されて結果的に結構な料金になってしまうこともあるので、渡航日が決まっている場合はそれぞれの航空会社サイトをみて料金比較するのがおすすめです。
とにかく余裕をもって購入を
LCCでもレガシーでも、渡航する数カ月前に予約をすると正規料金でも航空券は安くなります。大手のキャリアでもセール料金を設定している場合が多いので、前もってプランを立てて予約を入れるのがおすすめです。特に子連れなどでどうしても荷物が多い場合や、料金加算を気にせずにフライトを楽しみたい場合には、レガシーキャリアを選択しても「結果的にLCCより安かった! 」ということが多いです。
経由便を利用しよう
ロングフライトならば経由便を使うという方法もあります。例えばロンドンに行く場合、フラッグキャリア同士がアライアンスを組んでいるので、実は料金比較をしてもほとんど差がないのですが、これが別の国の航空会社を利用することでぐんと安くなることがあります。
他の都市を経由して行くので時間的にはかなりのロスが出ますが、料金はお得であることが多いです。ヨーロッパの都市を経由する北回りよりアジアを経由するほうが安く、特にヨーロッパの都市に出かける場合は中東系の航空会社が出している料金がなかなかお得。しかし、乗り継ぎにあまりにも時間がかかったり、同日乗り継ぎができない場合はホテル泊をする必要があり(しかもストップオーバー(途中降機)扱いになったら税金をとられることも)、結果的に出費を余儀なくされるので注意しましょう。
とにかく比較しまくる!
少しでも安い運賃で旅をするには、比較サイトなどで料金を見比べてみる必要があります。同じフライトでも会社によって料金が違うことがあるからです。ものすごく安く見えても、手配代行手数料や各種サーチャージが加算されれば当初の表示金額の数倍にのぼることもよくあるので、じっくり条件を読み込んで料金シミュレーションしてみましょう。これはかなり根気のいる作業ですが、おトクチケットゲットのために頑張りどころです。
ちなみに、すごく安い! と思っても、マイレージが加算されないタイプの航空券もあるので、マイル修行中の人は特に気をつけましょう。これはネット予約では情報を得るのが難しく、あえて「マイレージ加算あり」と明記してあるOTA(オンライン旅行代理店)でチケットを買うほうが無難です。インターネットでOTAを通して予約をする場合も、渡航日まで余裕があるほうが断然安くチケットを買うことができるのは同じです。
割引プログラムを利用
LCCで年に何度も旅をする人ならば、それぞれの会社がおトクにチケットを買えるプログラムを擁しているので、それを利用するのも手です。無料なのはバニラエアのみで、航空券の購入金額100円あたり1ポイントを加算してくれます。ポイントが貯まると100ポイント単位で航空運賃に充当することが可能です。ジェットスターやピーチは有料会員になることで、特別価格や機内食の割引といった特典を受けることができる仕組み。どのLCCも就航路線が増えているので、"モト"を取りやすいでしょう。
旅行会社のサイトもチェック!
旅行会社の規模や業態にもよりますが、ツアー用に料金設定された座席をある程度の数買っている旅行会社もあり、予想に反してツアーが売れなかった場合などに直前に安く放出されることもあります。タイミングよくそうしたチケットに巡り合うかもしれないので、旅行会社のサイトものぞいてみましょう。チケットだけでなく、ホテルもセットになっていたりするが、場合によってはそれでもおトクなことも。ただし、格安ツアー会社などでは旅程の中で土産物店に送客することで稼いでいる場合もあるので、余計な場所に連れていかれることもあると覚悟する必要があります。
……ということで、安い航空券を見つけようと思うと、とても根気がいることがよくわかるはず。慣れてしまえば負担も軽減されていきますが、悩んでいる間に「満席になってしまった! 」という可能性もあるので、深く考える前にサクッと決めてしまうという手もあります。しかし、その際にもやはり「余裕をもっての予約がおトク」であることは忘れずに。