非加熱処理を施した天然水を家庭に提供するプレミアムウォーター株式会社が、契約者の中から抽選で当選した9組の親子が対象のSDGsイベントを開催した。同社が実施した「食品ロスに関する意識調査」の結果、食品ロスを意識している人は9割以上に上る一方で、食品ロスが発生している人は6割を超え、さらに約7割はいたんだ食品を捨ててしまっていることが判明したことをきっかけに開催された今回のイベント。その内容は、まずアクアポニックス(養殖×水耕栽培)で育てられた魚や野菜の収穫を子どもたちが体験し、続いて星付きシェフをゲストに迎え、食品ロスにつながりやすい食材を使った料理教室を開催するというもの。「ごみゼロの日(5月30日)」を翌日に控えた快晴の5月29日、会場となった東京・桜新町の「AGRIKO FARM PW桜新町」には、ワクワクしている様子が隠しきれない子どもたちが続々と集まった。
![](https://image.kingsoft.jp/starthome/shitakoe/2024-06-05/c5d1072b71984a8d18e05096199118ab_lg.jpg)
水耕栽培と水産養殖のシステムを合わせ持つ、環境にやさしい農業として世界でも注目されている「アクアポニックス栽培」について、参加した子どもたちに説明するAGRIKO FARMのみなさん。
![](https://image.kingsoft.jp/starthome/shitakoe/2024-06-05/a52caeae494269c6898c03f96d060d0c_lg.jpg)
下部の水槽で魚(ホンモロコ)を養殖し、上部で野菜やエディブルフラワーなどを栽培する「アクアポニックス栽培」。魚の糞などはポンプで吸い上げられて肥料になり、きれいになった水は再び水槽へと戻る仕組みだ。
![](https://image.kingsoft.jp/starthome/shitakoe/2024-06-05/542da894e6b6bf1bb5292ded630452ea_lg.jpg)
水槽で育てられているのに、魚たちは元気いっぱい。やはり常にきれいな水の中にいて、ストレスを感じないからなのだろうか。
![](https://image.kingsoft.jp/starthome/shitakoe/2024-06-05/a00af622ebe17ae70ca5e74e3792dd3a_lg.jpg)
上部の栽培部。水耕栽培だと栄養が足りているのか心配になるが、常に新鮮な自然の肥料が流れてくるアクアポニックス栽培なので、野菜たちにもハリがある。
![](https://image.kingsoft.jp/starthome/shitakoe/2024-06-05/106bd9fb09a537ce4f6a21fafb7b16d8_lg.jpg)
まずはネットで魚をすくうところから体験会はスタート。ひとり2匹が目標だ。
![](https://image.kingsoft.jp/starthome/shitakoe/2024-06-05/2c5b69d99875c18098164d6bc691b150_lg.jpg)
続いて水耕栽培の野菜を収穫。
![](https://image.kingsoft.jp/starthome/shitakoe/2024-06-05/bad685667bf44b5cecc15e5d70f6eece_lg.jpg)
最後は今回特別に用意された根菜を収穫。土の中からうまく引き抜くのは難しいが、子どもたちはそれが楽しかったらしく、みんな笑顔で作業していた。
![](https://image.kingsoft.jp/starthome/shitakoe/2024-06-05/2f04e050081bc66f0b4e6353eab852a6_lg.jpg)
長いニンジンを見事に抜き切って嬉しそうな女の子。
![](https://image.kingsoft.jp/starthome/shitakoe/2024-06-05/f13005e831695f0da4065e9bd72782ff_lg.jpg)
AGRIKO FARMでの収穫体験の後は、場所を移して料理体験がスタート。講師を務めたのは、星付きシェフ「麻布和敬」竹村竜二さん。超一流の料理人である竹村さんが考案した「食品ロスにつながりやすい食材」を用いた簡単レシピをもとに、子どもたちがじゃがいもを皮ごと使った「じゃがいものみそ炒め」作りを体験した。
![](https://image.kingsoft.jp/starthome/shitakoe/2024-06-05/4f560741a736afde3ab04bd6946280a4_lg.jpg)
お待ちかねの実食タイム。自分たちが作った「じゃがいものみそ炒め」に加え、竹村さんの手による「アジと夏野菜の香味焼」「じゃこ山椒ごはん」「おみそ汁」も提供され、子どもたちはもちろん、保護者のみなさんも舌鼓を打った。
東京に生まれ育った子どもたちにとって、野菜の収穫や魚獲りは非現実的なもの。それでも、子どもたちならではの適応力の早さから、収穫体験はあっという間に終了。みんな、自分が獲った魚や野菜を愛おしく感じたのでは? 収穫という体験はおそらく、食べ物の好き嫌い克服に効果があるのではないかと記者は思っている。それは、こどもたちが嫌いな野菜のトップ3に入るであろうニンジンを無我夢中で掘り出そうとしていることからも推測できる。そして、収穫体験とその後の料理教室を通じて、「食べられるところはすべて食べる」という認識を子どもたちがもってくれたのなら、今回のイベントは大成功だ。小さなお子さんをお持ちの親御さんは、同様のイベントがあったらぜひ参加させてほしい。きっとその後の子どもたちの「食べる」ことへの認識が変わるはずだ。