WBCの優勝をはじめとする日本スポーツ界の活躍、秋になっても真夏日が続いた記録的猛暑など、記録にも記憶にも残る出来事が多かった今年だが、日々の家計を預かる者にとって2023年最大の関心、いや悪夢は“食品の値上げ”だった。帝国データバンクの発表によると、今年、2023年の食品値上げ品目数の年間累計は3万2,189品目。何でもバブル崩壊以降では類を見ない記録的な値上げラッシュなんだとか。
自分を含めて家族4人の食事を日々用意する記者にとって、これは由々しき事態。もともと家族で外食するなんてこともほとんどなく、地道に自炊することで何とか生活してきたのだが、これだけ食品が値上げして、さらに調理するために必要な電気やガスまで値上げされるなんてありえないではないか。なるべく購入する品目を減らし、電気・ガスも最小限にして極力低コストに、でも家族に栄養があるものを食べさせなければ……。そんなジレンマに陥っていた記者の前に救世主が現れた。それは、カップヌードルでおなじみの日清食品が昨年5月から販売をスタートさせた『完全メシ』だ。
ビタミンやミネラルなど「日本人の食事摂取基準」で設定された33種類の栄養素と、おいしさの完全なバランスを追求したブランド『完全メシ』は、自炊する経済的な体力を失いつつある我々にとってまさに救いの女神となる存在。だって、そのほとんどがお湯を入れるだけだったり、レンジでチンするだけなのだから。同じものをすべて手作りでやろうとしたら、今のご時世いくらかかるかわからないし。ということで今回は、数ある『完全メシ』シリーズの中からカップライス、カップ麺、カップスープ、とドリンクの4種類をご提供いただいたので試してみた。
たまねぎの旨みと甘みドドドーン
「完全メシ カレーメシ 欧風カレー」
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カップヌードルのようなカップの中には乾燥されたお米や具材が。熱湯を注いで5分経ったらパウダーと仕上げオイルを入れてかき混ぜるだけ。
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出来上がり! コリアンダーやカルダモンなどのスパイスにタマネギの旨みと甘みが加わった味わいは、まさに王道の欧風カレー。おすすめの食べ方は、よくかき混ぜた後で冷めない程度に2〜3分放置。そうするとお米がよりモチモチになるように感じた。それをお皿によそって出されたら、おそらくカップのカレーだとは気づかないほどの仕上がり。
花椒と唐辛子の刺激がクセになる!
「完全メシ 日清焼そばU.F.O. 濃い濃い汁なし担々麺」
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パッケージの見た目は完全に「日清焼そばU.F.O.」そのものだが、封を開けると通常よりも後入れ調味料が多く感じる。『完全メシ』を実現するには、やはりこれくらいの要素が必要なのだろうか。
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完成形。後入れの花椒入り唐辛子はふりかける量で辛さを調整できるのだが、貧乏性なものでいきなり全部投入。辛さは大得意な記者だが、それでも辛いと感じるほど味は本格的。もっちりとしたノンフライ麺に辛さが絡んで食べ応えもバッチリ。
トマトの柔らかな甘みと酸味!
「完全メシ トマトクリーム ポタージュ」
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まずはカップに結構な量の粉末と、スープものでは珍しいオイルを投入し、お湯を注いで30秒。
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出来上がり。味の第一印象は「甘い。トマトの甘みがする」。そのくらいトマト感がしっかりと伝わる味わいだ。驚くのは、このわずかカップ一杯にたんぱく質が8.2g、食物繊維が3.5gも入っていること。これらの栄養素を入れ、なおかつこの味わいを出すには、あのくらい大量の粉末が必要なんだなと気付かされた。
さわやかな甘みと酸味!
「完全メシ グリーンスムージー」
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まず最初に言っておくが、記者は野菜ジュースが苦手。とくに緑黄色系は普段絶対に飲まないと決めている。でもここはレポートを書かなきゃという使命感もあり、恐る恐る口をつけてみた。「? うまいじゃん」。なんと、こんな私でも美味しく飲めたではないか。グリーンスムージー=青臭いというイメージではなく、味は完全に果物のミックスジュースだ。野菜ジュースが大好きという人たちには申し訳ないが、世の中には飲めない人もたくさんいる(はず)。栄養とおいしさの完全なバランスを追求したこれは、そんな人たちにぜひ飲んでみてもらいたいと思った。
食品の値上げの話題からスタートした今回の企画だが、結局そのおかげで『完全メシ』に出会えたのはラッキーだったかも。栄養とおいしさのバランスを追求したものが、手軽に安価に食べられるわけだし。同シリーズはこのほかにも冷凍ものがあるそうなので、そちらもその内紹介するとしよう。