おうちでゆったりとくつろいでいるとき、はたまた外へでかけたとき。いつでも、どんなときでも寄り添ってくれるビールたち。そんなビールと過ごすなにげない日常を、イラストレーターnatsuruが描きます。
(これまでの「いつもの日常に、わたしとビールと。」はこちら)
自分と好きだけの空間
パソコンで文章を書くとき。料理をするとき。手紙を書くとき。ネイルをした爪が視界に入ると、ふわっと気持ちが上がるのを感じる。それは、ビール屋さんで今まで出会ったことのないクラフトビールを発見したときの気持ちとよく似ている。昨日は、初めて見かけたかわいいさくらんぼ色のBurdockの『Cherry Barns』と、そのビールと同じ色のマニキュアを買って家で塗ってみた。注いでみるとフルーティーな香り。グラスを持つと、液色と同じ色の爪がそこにはあった。ーー私が爪を塗るとき、他の何ものもジャマすることができない、“自分”と“好き”だけがその空間に存在する。
Illustration:natsuru(@NaTsuRuuuu)
Text:山吹彩野