まず、ARとは
AR技術は、『Augmented Reality』の略で、日本語では拡張現実と呼ばれています。
似た名前の技術で、VRやMR、といった技術があります。ARも元々はVRのくくりでしたが、技術の発展と細分化により独自の技術として現在確立されています。
どんなところでARが使われているか
似たような名前の技術なので混乱されている方も多いかもしれません。具体的な例をあげて詳しく掘り下げます。
一言で簡単に説明するならば、ARは現実世界に存在する要素から情報を読み取る技術です。Pokemon GOをはじめ、部屋に家具の設置をイメージできるアプリはARの技術を用いています。
Googleレンズのように、建物や植物にカメラを向けると、対象物の説明を画面上に表示してくれる技術はまさしくARの技術です。太陽高度や日の出から日没に至るまでの軌跡をGoogleストリートビューに重ねてみれる機能や、同じく月の軌跡、正座の早見表などのアプリもARの技術を利用しています。
拡張現実という表現の通り、現実世界にプラスして情報を加える(拡げる)のです。このように、現実世界の映像にCGの映像をかさねあわせることで、あたかも現実世界にそのCGが存在しているかのように見せる技術がARです。
AR,VR,MRそれぞれの違い
ARは先述の通り、現実世界にCGを重ね合わせます。
VRは『Virtual Reality』、仮想現実という意味です。ARとは打って変わり、全くの仮想世界(実在しない世界)に入り込む技術です。そのため、現実世界の情報をシャットアウトする必要があり、専用のゴーグルやヘッドフォン、コントローラーなど多くの周辺機器を必要とします。
MRは『Mixed Reality』、複合現実という意味です。専用のゴーグルを着用すると、現実世界にCG映像がプラスされて目に見えます。一見ARと似ていると感じるように、分類としてはMRはARの仲間です。文章でわかりやすく表現するのであれば、VRとARの中間のようなものです。
MRは大人数で同じ空間を歩いたり、情報の共有ができたりします。また、専用のゴーグルをつける必要があり、その点はVRと共通しています。しかしゴーグルの中に映される映像は、仮想の空間ではなく現実の空間です。ARの技術を、専用端末(ゴーグル等)を介して体験するものがMRです。
ARはひとりひとりの端末で操作しますが、MRは複数人で同じ環境を共有できます。そのため、MRは主に教育や医療、航空機の乗務訓練などの場で用いられています。今でこそ採用されている例は少ないですが、今後伸び代が期待できる分野です。
ARは手軽に始められ、導入・利用コストも低いことから身近な場面に多く活用されています。
まとめ
似通ったイメージを持たれがちな技術を深掘りし、解説してきました。
それぞれの技術の特徴・長所を生かし、その時々・用途にあった使い方をすればさらに業務の効率化や暮らしの豊かさの向上が期待できます。
ここ数年で急速に成長を遂げたAR技術。ぜひフル活用して最新技術の恩恵を感じてほしいと思います。ARの事がわかってきたら、VRを用いたゲームやその他エンターテインメントを体験してみるとさらに理解が深まりそうですね。
今後これらの技術を導入しようとしている方、体験しようと考えている方のお力になれれば嬉しく思います。