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【インタビュー】竹内 力、「最後の作品として、これをやるのは有りだなと」 大阪ミナミが舞台の新シリーズ『欲望の街』配信スタート


俳優・竹内 力が主演・製作によるオリジナル新シリーズ『欲望の街』が、U-NEXTにて独占配信スタートした。あの竹内 力主演の大ヒットシリーズ「難波金融伝 ミナミの帝王」を竹内とともに作り上げてきた監督・萩庭貞明と脚本・江良至が集まり、再びミナミを舞台に痛快・爽快な物語を創出。「最後の作品として、これをやるのは有りだなと」語る竹内に話を聞いた。

―やはり大阪、ミナミに立っている竹内さんの姿を観ると、ファンのみなさんには感慨深いものがありそうです。

「ミナミの帝王」終了から5~6年ではなく、逆にこれくらい期間が空いて良かったなと思いますね。俺自身が、SNSを始めて再開を希望する声がダイレクトに届くようになりましたし、以前からよく色んな方に言われてたんですが、たとえば飲み屋なんかでも話した20代の若い子から「お父さんと小さい頃に良く観ていました!」って言われる事も多いんですよ。当時観ていた30代くらいの人達が今は50代くらいになっていて、幅広い世代に届けられるとも思いました。

―本作は竹内さんの主演作で、新たなオリジナルのシリーズとなりましたね。

昔と違い、今はビデオレンタルの時代から映像配信の時代へと移行したので、自分はどこまで今の時代に通用するか試したかったという気持ちもあります。やるなら勝たねばですが、ストーリーから主題歌も含め、俳優だけではなく裏方である製作側としての立場から原案企画を立ち上げていきました。ファンの皆さんの期待を裏切らない事を第一に考えましたけどね(笑)。

―歌手の山本譲二さんをキャスティングするなど、配役へのこだわりも強いようですね。

名優の方に出演してもらうというのが通常ですが、演歌の大御所に出てもらうことで俳優さんと違う雰囲気を出せるかも知れないと思ったんです。譲二さんとは普段お付き合いをしていて、いつも思っていたんですが、譲二さんって風格がすごいんですよ(笑)。それをそのまま映像に使いたかった。闇のフィクサーと言っても具体的にはどういうキャラクターか分からないと思うんですが、その謎めいた部分も譲二さんの魅力で醸し出してくれているんです。

―当時とはコンプライアンスや法改正など、世の中もすっかり変わりましたが、時代感覚でのこだわりはありますか?

それこそ今の時代の事件ネタを取り上げて作品を作っていきます。コンプライアンスがかなり厳しくなってしまったので、ドラマ作品を作る側としては撮影しづらくなりましたね。

ちなみに、主人公の乗る車が、「ミナミの帝王」では黒のベンツSLのイメージがあると思いますが、今回は水色のアストンマーティンです。自分の車なんですが、大阪まで積載車で送りました。画的にかなり映えるのでいつか映像で使いたいとは思っていました。今の時代、映えが大事ですからね(笑)。

―映えと言えば、SNSも積極的に取り組まれていますよね。

周囲に言われて始めましたけど、元々自分ではこういったことが得意ではないので、SNSの制作会社と組んでやっています。こまめに映像も撮らなきゃいけないので、限界を感じ今となっては作品の宣伝がメインになってしまいました(笑)。とりあえず、時代の流れに合わせ、チャレンジしてみたオッサンです(笑)。ただ、若い人との接点・交流は、外で持つようにしています。モノづくりをするなら、自分で出て行かないとダメですからね。

―いわゆるマーケティングみたいな意味合いもありますよね。

自分はプロデューサーでもあるので、飲み屋でひとり楽しくカラオケ歌っているだけではなく、若い人と交流して、自分が体感しないといけない。「シーシャバー? そういうのあるらしいね」じゃダメなんです。今の時代に流行っているものなどを取り入れていき、若い人達にも見て貰える作品作りをしていけるように心掛けています。

―今回の新シリーズ始動は、ファンのみなさんの期待に応えるということのほかに、パーソナルな理由などもあるのでしょうか?

最後のシリーズ作品として、これをやるのは有りだなというのもあって。俳優人生残り10年かなと。ウチの親が両方83歳で亡くなったので、自分の残りの人生を逆算して考えるようになりました。これからは、本当に満足いく作品だけに集中して、仕事と遊び、メリハリのある生活をしていこうと思っています。

―「欲望の街」が始まった今、次の目標はなんでしょうか?

以前は、バラエティー番組などに出たり、タレントみたいなことをしてはきましたが、それは卒業かなと。それよりも自分が生きていく中で、残りの人生を存分に楽しみたい。飯に行くのも飲みに行くのもそうだけど、普通の生活を送るということ。終活です(笑)。その為にも、まずはこの作品をシリーズ化して、頑張っていこうと思っているところです。

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