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「いる・いない」の先にあるロマンとは? 北千住マルイ「未確認生物(UMA)展」レポート&監修者・中沢健インタビュー



東京・北千住マルイ7階の「1010PARK」にて、未確認生物をテーマにしたイベント「未確認生物(UMA)展」が9月11日(金)から10月4日(日)の期間に開催されている。長崎での開催を経て東京へと巡回してきた本展の内覧会を訪れ、展示の監修を務めたUMA研究家・中沢健氏に話を聞いた。




会場に入ると、まず壁面に数多くのUMA解説パネルが展示されている。「フラットウッズ・モンスター」「ジャージー・デビル」「ジャッカロープ」「スカイヘアー」「ヒバゴン」など、多様な名前が並ぶ。平成中期ごろまではテレビでもUFOや心霊特集の番組がたまに放送されていて、その中でUMAが取り上げられることもあったように記憶している。そうした番組やネットの知識で有名どころのUMAは多少知っているつもりだったが、実際に並んだパネルを見ていると、初めて目にするようなUMAのほうが多かったように思う。






UFOと言えば、パネル展示の中で特に印象に残ったのが「台風人間」というUMAの解説だ。世界中で目撃されるUFOの中には「目玉型UFO」と呼ばれるものがあり、目玉だけでなく手や足、口が単体で飛んでいる目撃証言もあるという。解説文では、それらのパーツは元々一つの生命体であり、その正体は台風が高い知能を持った生物に進化した「台風人間」ではないか、という独特な仮説が紹介されていた。こうした突飛とも思える説に出会えるのも、本展の面白さの一つだろう。




パネルの通路を進むと開けたスペースに出て、中央には等身大(?)のグレイの模型が横たわっている。UMAを捉えたとされる映像や「河童の手のミイラ」、さらには岩手県遠野市にある「河童淵」の現在の様子を映すLIVE配信映像などが並んでいた。せっかくの機会なので、中沢氏とグレイのツーショットも撮影させていただいた。




そのほかにも、模型雑誌の連載から生まれた「ホビージャパン立体化UMAコーナー」や「人魚資料集」「ヒバゴン資料集」、中沢氏が集めた「お土産コレクション」など見どころが多い。フォトスポットでは、巨大魚「タキタロウ」の顔ハメ看板や、「モンゴリアン・デス・ワーム」「ビッグフット」といった大型の展示と一緒に写真撮影ができるようになっている。




一通り展示を見て回った後、監修を務めた中沢氏に展示やUMAについて話を聞いた。具体的な監修作業について尋ねると、「パネルにある解説テキストは全部自分で書きました」とのことだった。展示するUMAの選定だけでなく、捕獲例のないUMAをどう見せるかという点に苦心したという。自身が所有する謎の肉片「スペースクリッター」を展示したほか、知人のオカルト関係者や各地の観光協会にも連絡を取り、河童の手のミイラやケサランパサランなどを借り受けたそうだ。文字を読むだけでなく、実物を間近で見て楽しめるイベントにしたいという意図があったことがうかがえる。




展示されていた「中沢健 お土産コレクション」について触れると、中沢氏はUMAの楽しみ方について語ってくれた。UMAはどうしても「いるか・いないか」の白黒をつける見方をされがちだが、それ以外の楽しみ方もあると考えているという。例えばネス湖では、目撃者が「魚のようだった」と証言しているにもかかわらず土産物では首長竜の姿になっていたり、現地で首の長くないネッシーのぬいぐるみが売られていたりする。


また広島のヒバゴンに関しても、哺乳類的な姿であるはずなのに「ヒバゴンの卵」という饅頭が販売されている。カモノハシのように卵を産む哺乳類かもしれないという仮説を立てて饅頭を作るなど、地域の人々が知恵を絞って町おこしにつなげている様子が微笑ましく、UMAをきっかけにその土地の文化や人々の工夫に触れられる点に面白さがあるのだという。


今回の展示について、中沢氏は博物館的な展示にとどまらず、エンターテインメントとして楽しんでもらいたいという意図を明かした。大人になって冷静に見れば「これは実在しないだろう」と思えるものや、トリックだと判明しているものも少なくないが、そうした対象にも別の魅力があるという。流木を見て恐竜だと思い込んでしまう人間の心理にはロマンがあり、トリックの裏側にはそれを作った人間のドラマがある。


たとえばネッシーの「外科医の写真」として知られる有名なトリック写真を手掛けた首謀者は、本職の無声映画監督であり、世界中を騙すほどの表現力を持った人物だった。真偽の議論から一歩引いてみることで、人間の想像力やドラマが見えてくるのだと語っていた。




最後に本展の見どころについて、「元々長崎での夏休み企画から始まったこともあり、写真を撮って楽しめる顔ハメ看板やフォトスポットを意識して用意しました。UMAに怖いイメージを持つ人もいるかもしれませんが、自分にとっては楽しくワクワクする存在です。来場した方が楽しめる空間になっていると思います」と話してくれた。


未知の存在そのものだけでなく、それを取り巻く人間の想像力や地域の文化といった側面からもUMAを楽しめる展示内容となっている。興味のある人は足を運んでみてほしい。


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