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県立高校で『重大いじめ』 動画拡散や「(学校を)早く辞めろや」暴言も… 県教委は「取り返しのつかない事態を招いた」


島根県教育委員会は、県立高校で起きたいじめ重大事態に関する調査報告書を公表しました。被害者である女子生徒は、2022年に学校の上級生から無断で動画撮影され、その動画が部活動の後輩に送られるなどしました。また、別の動画が他校の生徒にも拡散され、警察からも連絡を受けました。さらに、暴言を受けるなどのいじめに発展し、精神的な健康問題を抱えるようになり、転校を余儀なくされました。調査委員は、被害生徒の転校は取り返しのつかない事態であり、教職員の人権意識の見直しと学校指導体制の改革を強く求めています。

島根県教育委員会は13日、県立高校で起きた「いじめ重大事態」に関する調査報告書を公表した。

無断動画撮影や陰口

県教委によると、被害者である女子生徒は2022年5月、当時通っていた高校の上級生に、無断で下校時の様子を撮影された。

(画像:イメージ)

撮影した動画は、部活動の後輩に送られた。

被害生徒は、いじめアンケートに「上級生から陰口を言われる。避けられる。変な噂を広められている」などと、無記名で記載。

学校側は被害生徒を特定できたが、加害生徒への指導は行わず、見守ることにした。

動画拡散・暴言

2022年7月から11月にかけては、女子生徒がまた無断で動画撮影され、他校の生徒まで拡散された。

(画像:島根県警本部)

11月には、女子生徒に警察から「動画が拡散されている」と連絡。

その後、2人の生徒から「なんで学校に来てるの。早く辞めろや」と暴言を受けた。

病を発症し転校

翌年1月にはSNSでのいじめも始まり、女子生徒は不眠や食欲不振、頭痛に悩まされるようになった。

医療機関を受診したところ、動画が拡散された事案をきっかけに、そううつ病を発症したとの診断。

(画像:イメージ)

女子生徒は、転校した。

取り返しのつかない事態

今回の調査にあたった委員は「被害生徒が転学することになり、志を持って入学した高校を卒業できなくなるという、取り返しのつかない事態を招いた」と厳しく指摘。

(画像:島根県庁)

また、すべての教職員が自分自身の人権意識を見直し、それを高めていく努力をすること。

さらに、学校指導体制を一から見直し、すべての教育活動が人権教育を基盤に据えたものになるよう、点検と改革を進めていくことを強く求めている。

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