京都市は17日、市内の菓子店が製造した「栗きんとん」を食べた客27人が、食中毒症状を訴えたと発表。
トレンドニュースキャスター取材班は、市の保健所から詳しい話を聞いた。
空輸された栗きんとん
保健所によると、上京区の菓子店・千本玉壽軒(せんぼんたまじゅけん)は、今月4日に製造した「栗きんとん」を空輸。
翌日の5日に、高島屋柏店で54セットを販売した。
それを食べた客27人(20~80代の男女)が、おう吐、下痢、腹痛、発熱など、食中毒症状を訴えた。
患者数人は、病院を受診したが、現在は快方に向かっている。
黄色ブドウ球菌が原因
なお、保健所が検査したところ、患者や調理従事者の便から、黄色ブドウ球菌を検出。
また、菓子店の設備(調理台)や器具(包丁、まな板など)からも、黄色ブドウ球菌が見つかった。
そのため、保健所は黄色ブドウ球菌が原因による、集団食中毒と断定。
店を、17日から2日間の営業停止処分とした。
一部の菓子職人が素手で製造
また、保健所が店に立ち入り調査をしたところ、一部の菓子職人が素手で製造していたという。
店側は「一つひとつ手作りの繊細な作業のため、昔から素手での作業があった」と説明。
なお、保健所の担当者は「手袋を付けて作業することを推奨している」と話す。
「ただ、どうしても素手での作業が必要な場合は、手指の徹底的な洗浄・消毒が必要」と語った。
高島屋は謝罪
高島屋柏店は、ホームページ上で「当該商品をお召し上がりになられたお客様、特に体調を崩されたお客様、またご家族、関係者の皆様に、心より深くお詫び申し上げます」。
「当社を信頼してお買い上げいただきましたにもかかわらず、このような事態を招いてしまいましたこと、重ねてお詫び申し上げます」と謝罪。