公正取引委員会は22日、業界大手・日清食品が「消費者が商品を安く購入する機会を奪っていた」として、警告を行った。
価格引き上げ要求
公取委によると、日清食品はおととしと昨年の2回、『カップヌードル』や『日清のどん兵衛 きつねうどん』など、5商品の値上げを実施。
それに合わせて、全国のスーパーや小売店に、販売価格の引き上げを要求していた。
レシートチェックも…
本来、販売価格は小売店が自由に決めるもの。
しかし、日清食品・営業担当は、実際に店舗に出向き、陳列棚の値札を確認したり、レシートのチェックを行ったりしていた。
「極めて悪質」
さらに、他店の値札写真を見せて「おたくも値上げしてください」などと、執拗(しつよう)に要求。
これらの行為は、2015年から続いていたという。
公取委は、「消費者の利益を損なう行為で、極めて悪質。独占禁止法違反の疑いがある」と厳しく批判。
「深くお詫び申し上げます」
一方、日清食品はホームページ上で「お客さまや関係者の皆さまに、ご迷惑、ご心配をおかけしておりますことを、深くお詫び申し上げます」と謝罪。
また、「今後は、このような警告を受けることがないよう、法令順守を徹底する所存です」としている。
ネットも批判の嵐
ネット上では、「業界の最王手だけに、強気の態度で殿様商売をやっていたということ」、「食品業界で長年働いていたが、日清食品の担当者は売り方が強引だった」。
さらに、「どん兵衛とカップヌードルが、妙に高いと思っていた」、「今後は、違うメーカーのものを買う」といった批判の声が渦巻いている。