
フジテレビは5日、公式サイトで、ドラマ制作における生成AI活用の実験場「AI Sandbox」の本格的な活用を進めていると発表した。
湾岸スタジオに実験場を設置し、9月から運用を開始した。今期放送中の「救命病棟24時」(月曜午後9時)をはじめ、複数のドラマ制作で活用している。
同社は地上波ゴールデン・プライム帯の連続ドラマを年間16本制作。作品の世界観や演出意図を実現するため、実写撮影やVFX、CGなどに加え、生成AIを新たな制作手法として取り入れる。撮影前の準備段階から脚本や目指す映像を共有し、作品やシーンに応じた手法を選択することで、表現の幅を広げるとともに、現場の負担軽減や安全性の向上を目指す。
「救命病棟24時」では、撮影前に監督が思い描く映像を生成AIで可視化し、制作・技術スタッフ間で完成イメージを共有。医療シーンの細かな映像処理や、実際の撮影だけでは再現が難しい事故現場の表現などに活用している。一部の映像制作工程では、従来の手法と比べて作業工数を最大70~80%削減できたという。
今後は26年10月期から毎クール1本以上のドラマを「AI強化枠」に設定。27年10月をめどに、同社が制作する全ドラマで作品やシーンに応じてAIを活用できる体制を整える。さらに取り組みをグループ会社にも広げ、29年度にはフジ・メディア・ホールディングス全体で国内トップベンダーレベルのAI活用機能の保有を目指す。
