
10月31日に生放送された「NHK新人落語大賞2026」で笑福亭笑利(43)が大賞を受賞しました。新人落語大賞は若手の登竜門として50年以上の歴史を持ち、近年は桂二葉(40)春風亭一花(39)が受賞して話題を呼びました。今年は東西の若手121人が参加した予選会を勝ち上がった笑利、春風亭朝枝(40)、昔昔亭昇(36)、鈴々舎美馬(33)、月亭遊真(38)の5人が出場し、審査員は柳家権太楼、桂文珍、笑福亭鶴光、露の都、立川志らく、林家彦いち、三遊亭萬橘の7人でした。
5人が演じ終えた後、審査員が1人だけを選んで投票する形式で、4回目の挑戦となる新作落語「最近の若い奴は」の笑利に文珍、志らく、彦いち、萬橘の4人、初挑戦だった古典落語「加賀の千代」の朝枝には権太楼、鶴光、都の3人が投票。戦国時代に活躍した忍者が「最近の若い奴は」と後輩忍者に絡む新作で会場の笑いを誘った笑利が1票差で大賞を手にしました。昨年は準優勝だっただけに、笑利は涙をにじませて喜んでいました。
5人の中で、ちょっと驚いたのは美馬でした。それぞれの持ち時間は11分でしたが、美馬は普通に演じると40分はかかる「芝浜」に挑みました。主人公の勝五郎がおかみさんの嘘に気づいていたという切り口で大胆にアレンジした、美馬流「芝浜」でした。審査員の権太楼は「暮れの噺だ。もっと暮れが出てこなくちゃ」と辛口コメントでしたが、大賞を争う中で、あえて「挑戦」の高座で勝負した美馬の度胸の良さが、とても印象に残りました。【林尚之】
