
人道支援や反戦運動を熱心に行っていることで知られる米オスカー女優スーザン・サランドン(79)が6日、イタリアで開催中の第83回ベネチア国際映画祭の記者会見でパレスチナを公然と支持していることが理由でハリウッドでの仕事を干されていると告白した。
アカデミー賞主演女優賞を獲得した「デッドマン・ウォーキング」(1995年)や俳優真田広之と共演した「スピード・レーサー」(2008年)などで知られるサランドンは、コンペティション部門に出品されたイタリアのアンドレア・パッラオーロ監督がメガホンを取った最新作「エコー・チェンバー」の会見に出席。「最近も映画の仕事を失った。私を起用しないよう、関係者に働きかけるエージェントが存在している」と述べ、特に大手スタジオはパレスチナ問題をめぐる立場を理由に起用することが難しくなっているとの考えを示した。
一方で、「一般の人々、特に海外の人々の間では、私は歓迎されていると感じている」ともコメント。自身を起用したパッラオーロ監督に対し、「アンドレアには感謝しています。彼は警告に耳を貸さなかった」と感謝の言葉を述べた。
イラク戦争をはじめとする軍事介入や戦争に強く反対する立場を明確にしてきたサランドンは、2023年11月に米ニューヨークで行われた親パレスチナ集会に参加した際に「いま、ユダヤ人であることを恐れている多くの人々が、この国でイスラム教徒であることがどのようなものなのか、身をもって知ることになっていると」と発言して批判を浴びた。
この発言について「間違いだった」として謝罪したものの、長年所属したユナイテッド・タレント・エージェンシーから契約解除されるなど大きな波紋を呼び、3年近くが経過した現在も自身の政治的な立場がキャリアに影響を及ぼしていることが浮き彫りとなった。(千歳香奈子)
