
事故で脊髄を損傷して車いすで活動している、アイドルグループ仮面女子の猪狩ともか(33)が31日までにX(旧ツイッター)を更新。
静岡県の中東遠消防指令センターが24年10月、掛川市の50代男性の家族から「2日間ぐらい動けない」と119番通報を受けたが救急車を出動させず、男性がその後死亡したとのニュースを引用し「出動してなんともなかったらいいけど、今回のように出動させないで亡くなってしまうのは最悪のケースです」と、記した。
猪狩が引用した報道によると、24年10月15日午後5時25分ごろに男性の母親から通報があったが、司令員は緊急性がないと判断。サイレンを鳴らさずに来てほしいとの要望や搬送先の指定もあり、介護タクシーなどの利用を勧めたという。約5時間半後に母親から再度、「もうほとんど動かない」との通報があり、救急搬送したが、心肺停止状態で、病院で死亡が確認されたという。
猪狩は「私の父は元救急隊員なのですが、明らかなイタズラ電話を除いて『救急車を出してください』と言われた以上出動させるべきという意見でした。耳の情報だけだとわからないからまずは出動させて目で現場を見るべきだと」と、元救急隊員だという父の意見を紹介した。
その上で、「『サイレン鳴らさないで』に対しては『サイレンを鳴らさないと救急走行できないから近くなったら止めます』と説明し、『搬送先の指定あり』に対しては『現場の救急隊と話してください』と回答すれば良いので、この二点は出動させるかどうかの判断には関係ありません」との意見をつづった。
猪狩は「出動してなんともなかったらいいけど、今回のように出動させないで亡くなってしまうのは最悪のケースです。亡くなられた男性のご冥福をお祈りします」としている。
また一方で、「しかし救急車が無償なのをいいことにタクシー代わりに救急車を呼ぶ人が多いのも事実です」とも。緊急通報の119番には、緊急性の低い電話も一定数かかってくる問題にも触れ「緊急性の低い搬送を有料とする地域も出てきているので、個人的にそれはアリだと思います」とした。
消防では、緊急性のある時は迷わず119番通報をするよう勧めている。緊急性の判断に迷った時には、電話で「♯7119」にかけるとつながる「救急安心センター事業(♯7119)」の電話相談窓口も用意している。