
松竹芸能の女性お笑い芸人、小林シャネル(37)がインスタグラムの乗っ取りに遭い、悲しんでいる。
小林は7月8日、ファンから「大変なことになってます」とX(旧ツイッター)にDMが届いた。チェックしてみると、インスタグラムのストーリーズ機能を使って、「ビットコインに投資して利益を上げた」などと勝手に載せられていた。異変に気付いたフォロワーや先輩芸人からも続々と連絡が届き、「どうしよう」と焦った。とりあえず、Xで注意は促したものの、アカウントを乗っ取られているため、どうすることもできなかった。
1度は取り返すことに成功したというが、再び乗っ取られ、数日後にはDMがフォロワーに発信されるようになった。
内容は「オンラインインフルエンサープログラムのアンバサダーに立候補している」というもので、この時点では小林が発信したものだと信じた人も少なくなかった。応援の返事などを送ると、今度は「電話番号を送ってくれ」と返してくるそうで、これにも応じると、「電話番号のショートメールに6ケタの数字が送られてくるので、それをまた送ると、番号と携帯が結びついちゃう仕組みのようで乗っ取られるみたいなんです」と手口を推測した。
一方で返事を返さないと、「なぜ応答しないのですか」と追いかけてくるという。さすがに多くの人は「おかしい」と気付き、無視したり、途中で返信を止めたが、先輩芸人の代走みつくにだけが最後まで優しく返信してしまい、みつくにのインスタグラムも乗っ取られる事態となってしまった。松竹芸能も13日に公式Xで「弊社所属タレントのSNSアカウントが、乗っ取り被害に遭うケースが複数発生しております」と、不審なDMを開かず削除するよう注意喚起を行った。
みつくにの話を聞くうちに、小林は乗っ取られたことについて思い当たる節があったという。
「元々教師をしてたんですが、保護者の人から2年ぶりくらいに『手作りお弁当のグランプリに応募してます。応援してください』ってDMが来たんですよ。それで、『頑張って』という思いで電話番号と6ケタの数字を送ったんですよ」
他の発信ツールとして使用しているXやTikTok(ティックトック)は問題ないというが、インスタグラムは新しく作ったアカウントも「不正利用されました」という表示が出て入れない状態になっているという。
幸い、金銭被害などの“実害”がないため、警察には相談していない。周りの芸人も乗っ取り犯に向かって積極的に攻撃を仕掛けるなど半ば面白がっている状況ではあるが、「スマホ本体が乗っ取られていないか心配。もうやれないですよ、インスタ」とうんざり。「人を疑うのはイヤだけど、皆さんも変なメッセージがきたら、まずは気をつけてほしい」と警鐘を鳴らした。
その上で、「皆さまにご迷惑をかけて申し訳ない。すごく残念。怒りが悲しみになってます。周りの人がすごく優しいのに、人を信じられなくなってます。みつくにさんは私を応援してくれようとしてダマされた。人の善意を踏みにじるようなことはやめてほしい」と犯人に訴えた。
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傷心の小林は8月9日、若手マネジャーと若手マネジャーが選んだ芸歴15年目以下の芸人がそれぞれタッグを組んでライブでバトルする「本気の松竹2 若手マネジャー×若手芸人タッグマッチ」(8月9、10日、大阪・DAIHATSU 心斎橋角座)に出演する。佐々木マネジャーが厳選したイヌダ、たかおとのピン芸人3人でコントに挑む予定で「芸歴3年目。今まで1番気合入ってます。他のチームは名前の知られてる人も多いですけど、ピン芸人3人を選んだのは0点か100点かの大ばくち。期待してください」と意気込んでいる。
◆小林シャネル(こばやし・しゃねる)1987年(昭62)10月27日、新潟県生まれ。小学校、中学校理科、社会の教員免許を持ち、前職は教師。教師最後の年の文化祭の劇に生徒そっちのけで出てしまい、エンタメの道への転身を決意。22年、松竹芸能養成所に入所。趣味は日本史、世界史の勉強など、特技は大学生まで続けていたバレーボール。身長153センチ。松竹芸能所属。