
コント日本一決定戦、キングオブコント(KOC)で2022年(令4)から3年連続決勝進出を果たしているお笑いトリオ、や団が初の単独ライブツアー「ザ・ファースト・ワールド・ツアー」の真っ最中だ。既に東京・武蔵野公演、愛知・名古屋公演を終えて、19日の大阪・新世界ZAZA HOUSEでの2公演、そして30日の東京・下北沢タウンホールの公演でファイナルを迎える。悲願のKOC優勝へ向けてノリに乗る、本間キッド(42)中嶋享(43)ロングサイズ伊藤(44)に聞いてみた。【小谷野俊哉】
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本間「ここまでお客さんも入ってくれて盛り上がったんで、またいろいろ変えながら大阪を回って東京に戻って来るのは楽しみ。あそこウケなかったから変えようかとか、ボケが浮かんだから足してみようとかやれるんでね。ネタは8本で、1本が大体7分くらいですね」
本間と中嶋が出会ったのは、小学6年に塾が一緒になった時。中学、高校と同じで、大学は学部、場所が分かれたが、最終的にお笑いにたどりついた。
中嶋「ずっとお笑いがすきだったんです。大学2年の時に父が亡くなって、葬儀の親族代表のあいさつとの時に『芸人になろう』って決意しました。親の言うことに縛られるタイプだったので、お父さんがいるからなかなか言い出せない感じでしたね。僕は留年して、大学に8年通ったんですが。5年の時からお笑いを始めました。本間は、ちゃんと4年で卒業してお笑いを始めました」
トリオを組んで始めたが、もう1人のメンバーは07年に大学卒業と同時に就職のために脱退。伊藤が加入した。
伊藤「僕は高校を卒業して、吉本の養成所のNSCに入ったんですけど、すぐ辞めちゃったんです。同期は、とにかく明るい安村さんとかがいました。そこからauショップに勤務してサラリーマンやってたんですけど、25歳の時にやっぱり芸人になろうと、今の事務所に入ってピンでやっていました。そして、07年に加入しました」
07年から18年がたった。22年からKOCで3年連続ファイナリストで3位、5位、4位。
本間「なんとか優勝できるように頑張ります。もう、それに縛られてるというか、本当にキングオブコントで結果を残さないと、お笑いの道が、売れるっていう道が絶たれるなっていうぐらいな感じ。全部キングオブコントに向けてやっています」
KOCの決勝の常連となったことで、食うには困らない。それでも、必死に優勝を目指している。
本間「チャンピオンであることと、ないことではコント師として相当違うと思うんです。結局、ボクシングもチャンピオンになってる人とランキング1位までの人って全然違うじゃないですか。引退して、店をやったりしても、チャンピオンの店というのとチャンピオンじゃない人の店とでは違うんで」(続く)
◆や団(やだん)2007年(平19)4月結成。09、14、16~19年、キングオブコント(KOC)準決勝進出。22年KOC3位、23年KOC5位、24年KOC4位。
◆本間(ほんま)キッド 82年(昭57)12月23日、埼玉県富士見市生まれ。趣味はプロレス、格闘技観戦、Tシャツ収集。特技は柔道、ブラジリアン柔術、グラップリング。168センチ、60キロ。血液型AB。
◆中嶋享(なかじま・とおる)82年6月23日、埼玉県三芳町生まれ。趣味はラーメン屋巡り。特技はバスケットボール。171センチ、60キロ。血液型A。
◆ロングサイズ伊藤(いとう)81年3月22日、神奈川県生まれ。趣味はスポーツ全般特技はハーモニカ吹き。183センチ、74キロ。血液型A。