
NHK大阪放送局は10日、女優髙石あかり(22)がヒロインを演じる25年度後期連続テレビ小説「ばけばけ」(今秋スタート)の追加キャストを発表した。髙石演じる松野トキに武家の娘としての教養を厳しく教え、見守る雨清水(うしみず)タエ役に女優北川景子(38)を起用する。
同ドラマは松江の没落士族の娘で、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の妻・小泉セツをモデルに描く。
北川は連続テレビ小説初出演。松江藩で代々家老を務めた家の出で、30人近い奉公人にかしづかれ育ったお姫様という役どころに、「タエは文明開化の真っただ中で、華族制度が廃止されたにも関わらず、時代の移ろいについていくことができません。姫として教養を受け育ち、武家の誇りを持ち生き続けてきたのに、ある日突然生活能力を身につけて働けと言われても、タエは戸惑うばかりで時代にアジャストするという価値観はありません。タエは最後まで誇りを捨てることなく生きていくのか、子どもたちのために誇りを捨て、1度死んだつもりで生きるのか、決めなくてはならなくなります」と思いを吐露。
続けて「国のために生き、国に翻弄(ほんろう)された姫を、心を込めて演じます。タエの身の上に起きたことが決して架空のお話ではなく、その時代に起きていたことだと理解して、最後まで役と向き合っていきたい」と熱演を誓った。