
フジテレビは6日、元タレント中居正広氏(52)をめぐる女性問題に端を発した「フジテレビ問題」をめぐる検証特番「検証 フジテレビ問題 ~反省と再生・改革~」(日曜午前10時)を放送した。
中居氏とじっこんだった元編成部長B氏は中居氏から預かった100万円を被害女性A氏に届けたり、同局の番組出演弁護士を紹介するなどとした。その行為は、フジ第三者委員会からはAさんに対して2次加害との指摘を受けた。
B氏と仕事をしたことがある同社社員は顔を伏せ、声を変えた状態で登場。「自身(B氏)の口から何度も聞いたことがあるのは、中居氏とはマージャン仲間だった。その中では『今から突然来られないか』みたいな突然の電話があって。その電話の時には基本的にには外せない業務を除いては、プライベートもなげうって一目散に飛んでいく」と語った。
B氏は自身の駆け出し時代に中居氏と出会う。前出の社員は「どのタレントさんと局員だったり、制作者が向き合う時も初めて出会った時の関係性がずっと保たれていくのが慣例でして。中居氏と彼が出会った時の関係のまま。彼がどれだけ出世しても、あんまり変わらないんじゃないかと思います」と説明した。
B氏を知る別の社員は「特定の力の強いタレントさんと距離が近く、力の強いタレントさんとの大型特番をつくりヒットさせているということが実際に社員として評価されているという実情はあったと思います」と証言した。
元編成部長Bは4段階の降職処分となった。
23年6月に起きた中居氏よる女性社員への人権侵害事案を検証。同局は女性社員から被害申告を受けながら当事者へのヒアリングを含む事実確認や番組継続、打ち切りの判断について適切な対応ができず、状況を悪化させた。
番組によると「当該事案の『対応』について弊社がどこで判断を誤ったのか、またその一因にもなった組織風土はどのようなものだったのかについて、さまざまな証言をもとに検証しております。また、再生・改革の取り組みの進捗(しんちょく)についても現場の取材を通してお伝えします」としている。
出演者は同社の清水賢治社長、宮司愛海アナ、木村拓也アナ。ゲストはノンフィクションライター石戸諭氏、オウルズコンサルティンググループ執行役員の矢守亜夕美氏。スタッフはフジテレビ問題検証チーム、制作著作はフジテレビ。
同時間帯に放送予定だった「かのサンド」(同10時)「ミラモンGOLD」(同11時15分)は休止となり、翌週放送予定。