
宝塚歌劇団は1日、「株式会社宝塚歌劇団」として新たなスタートを切った。これまで劇団理事長を務め、新会社の代表取締役社長に就任した村上浩爾氏が、公式ホームページ上でコメントを発表した。
23年9月に劇団所属の25歳宙(そら)組団員が急死した問題を巡り、西宮労働基準監督署(兵庫県)から是正勧告を受け、劇団、阪急阪神ホールディングス(HD)、阪急電鉄は改革を進めてきた。
村上氏は「これまで、宝塚歌劇団においては、阪急阪神ホールディングス株式会社、阪急電鉄株式会社と一体となって、所属する劇団員をはじめ、宝塚歌劇の運営に携わる全ての関係者が、安心してより良い舞台づくりに精進できる環境の整備を進めてまいりましたが、その取組の一環として、本日2025年7月1日、『株式会社宝塚歌劇団』として新たなスタートを切りました」と法人化を報告。
続けて、「この株式会社への移行を通じて、内部統制システムを強化するとともに、取締役の過半数を社外出身者で構成することで、より透明性が高く、ガバナンスの効いた組織を構築してまいります」とあいさつした。
組織体制の移行はプロセスの1つに過ぎず、引き続き改革・改善に向けた取り組みを粘り強く進めるとし、「変化の激しい時代だからこそ、『変えるべきところは柔軟に変え、変えてはならないところはしっかりと守りながら、宝塚歌劇をいつまでもお客さまにお届けする』という信念をもって、今回の組織体制の移行を契機に、組織運営のさらなる高度化や組織文化の再構築を図り、どのような変化に対しても柔軟に対応していける組織となることを目指してまいりたい」と決意表明した。
その上で、「宝塚歌劇を新しい時代に相応しい形へと発展させることで、宝塚歌劇を応援してくださる多くのお客さまに、これからも“夢”と“感動”をお届けできるよう、劇団員・スタッフ一同が一丸となって精進してまいりますので、今後も変わらぬご支援・ご理解を賜りますよう、お願い申し上げます」と理解を求めた。