
俳優安田顕(51)と水上恒司(26)が25日、都内で、ダブル主演するWOWOW「連続ドラマW 怪物」(7月6日スタート、日曜午後10時)の完成報告会に登壇した。
21年に韓国で制作され、最も権威あるアワードである百想芸術大賞で作品賞・脚本賞・男性最優秀演技賞の3冠を達成した傑作サスペンスドラマのリメーク。安田は25年前に双子の妹が失踪し、その容疑者として逮捕された過去を持つ警察官、富樫浩之役。水上は猟奇的殺人事件の犯人として富樫に疑いの目を向けるキャリア警察官、八代真人を演じる。
韓国版を見たという安田は「めちゃくちゃおもしろかった。挑戦しがいのある役」とオファーを喜んだ。リメークについて「カバーソングってあるじゃないですか。ヒットしたからとりあえずカバーしとけっていうのと、大好きだからこう解釈してカバーさせていただきました、は違う。この作品は後者だと思う」と熱弁。オリジナル版の脚本家から「富樫という人間の孤独を満たしてください」とのメッセージを受け取り、そこから役作りをしたと明かした。
水上との本格的な共演は初めて。「あんまりベタベタしたくないねっていう話はしました。ともすればバディものじゃないですか。でもラブロマンスじゃないけど、くっついてともに、っていうのは避けたいねと。2人の人生で、スッとクロスした部分があるといいねっていう話はしましたね」と2人の関係性について擦り合わせたという。
水上は俳優として「画面に映った時、スクリーンにばーんて出てくる顔に、早くしわとか人生を感じられるような顔になりたいなと思ってるんです」と理想像を明かし、安田を見つめた。「安田さんのしわが、富樫の不気味さや悲しみにつながっている。しわって自分でつまんで作れるもんじゃにないですから。笑ってきたんだろうな、怒ってきたんだろうなって感じさせてくれる役者になりたい。それを見事に体現している役者さん」と、安田の表情ににじみ出る人生の年輪をリスペクトした。
第1話と第2話が、WOWOW公式YouTubeチャンネルと公式オンデマンドで先行無料配信される。安田は「2話まで見ちゃったらこの話は止まらないです。ただ我々が懸念しているのは、WOWOWさんに加入するのではなく、韓国版を見てしまう人がいるのではと。もしも続きが気になったら、ぜひご加入のほど、よろしくお願いします」と頭を下げた。