
柴田恭兵(73)が21日、東京。丸の内TOEIで行われた、1987年(昭62)の映画「あぶない刑事」(長谷部安春監督)上映後舞台あいさつに登壇した。席上で、同作と24年のシリーズ最新作「帰ってきた あぶない刑事」(原廣利監督)で演じた大下勇次として2回、涙したと明かした。
柴田は劇中で、横浜港署刑事のユージこと大下勇次、舘ひろし(75)はタカこと鷹山敏樹を演じた。2人が丸の内TOEIにそろって登壇するのは、24年6月5日の「帰ってきた あぶない刑事」(原廣利監督)大ヒット御礼舞台あいさつ以来1年ぶり。同作では定年退職後、ニュージーランドで探偵事務所を開業したものの、警官と問題を起こして探偵の免許は剥奪されて出禁となり、横浜に帰ってきた2人を描いた。
柴田は「あぶない刑事撮影での印象的なエピソードを聞かれると「ユウジは泣き虫で涙もろいんですけども、泣いたのは、この映画だけだった」と振り返った。その上で「実は、もう1本だけ。この間の『帰ってきた あぶない刑事』で、最後に土屋太鳳さんがハーレーで去って行って、2人が取り残されて…あの時、ウルルとしてサングラスの陰で泣いていました」と振り返った。
「帰ってきた あぶない刑事」では、2人が横浜で開いた「T&Y探偵事務所」に土屋太鳳(30)が演じた永峰彩夏がやって来る。横浜での初仕事に喜ぶ大下だったが、彩夏は自分を産んで消えた母親の夏子を探してほしいと依頼。夏子は鷹山と大下にとって旧知の女性で、もしかすると彩夏は自分たちの「娘か?」という疑惑が浮上。2人は夏子の消息を調べるため、かつての後輩で現在は横浜港署捜査課長の町田透(仲村トオル)を訪ねる。
柴田は「ふと、そうか…映画で泣いたの、2回目だな、という感じです」と振り返った。また、舘との関係性について聞かれ「全然、テイストも女性の好みも違うんですよ」と即答。「でも、僕と舘さんと(仲村)トオル君、浅野(温子)さんとかベンガルさん…すごいすてきな出会いで、2人で何かすると、トオル君がそれ以上にやってくれて、温子さんが負けずにやってくれて、ベンガルさんがシュールなギャグを言って。ずっとは楽しかったです、僕は…ずっと楽しかったです」と感慨深げに振り返った。
さらに、各作品のラストの目玉となる、タカがハーレーダビッドソンに乗るアクションについて「最後に必ず、舘さんがハーレーで『ショータイム』とやるシーンの撮影が、いつコケても、何があってもいいように、撮影の最終日に近い時に撮影する」と説明。「正直、僕は祈っていました。絶対、ケガしないでくれと、本気で…」と言い一瞬、声を詰まらせる一幕もあった。すると、舘が「私がいつ、ケガをしてもいいように(撮影最後の撮影だった)」と、すかさずフォローを入れた。