俳優ひかる一平（61）が、27日公開の映画「還暦高校生」（河崎実監督）に主演する。1980年（昭55）から81年にかけて放送された、TBS系の連続ドラマ「3年B組金八先生2」でも共演した直江喜一（62）とも44年ぶりの共演だ。2人に聞いてみた。【小谷野俊哉】
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ひかるが演じるのは大学受験に失敗し続けて42回落第した還暦、60歳の高校3年生・椎野一。80年に「3年B組金八先生2」で俳優デビュー。翌81年にジャニーズ事務所（当時）から「青空オンリー・ユー」でアイドル歌手デビューした。映画「還暦高校生」の撮影は、去年の10月に行われた。河崎監督は、撮影が速いことで有名だ。
ひかる「1週間もかかりませんでした。リハーサルの最中でも、もうカメラを回してますからね」
2人の共演は「金八2」以来44年ぶり。
ひかる「最近は、同世代が死にますからね。そういう年齢になったんで、結構バタバタしてるんですね。まぁ、今回は親戚と再会したみたいなものです」
「金八2」で「腐ったミカンの方程式」で話題となった加藤優役で注目を集めた直江は、一度は俳優業を引退したが、今はサラリーマンと俳優の二刀流だ。
直江「62歳になったんでね。退職してないから定年再雇用みたいな感じだけど、まだラインなんですよ。助かりますね、いいバランスで本業の仕事と芸能の仕事をやらせてもらえる。実は吉本興業に今年から入ったんですよ。そうしたら、本業の方の会社がざわつきましてね。もう、辞めんのかって（笑い）。事務所がちょっと大きいところに入っただけで、何ら変わってませんから。あ、お笑い部門じゃなくて俳優部門です。池脇千鶴さんとかと一緒です」
ひかるは80年の俳優デビューに次いで、翌81年にはアイドル歌手デビュー。歌手としては、前年の12月デビューした同じジャニーズ事務所の近藤真彦と同期になる。
ひかる「そうそう、それって一体何だったんですかね。ジャニーズでは、僕の上と下はすぐに売れてるんですよ。狭間（はざま）って言われてますから。それで、82年デビュー組が空いてるんです。野村義男、ヨッちゃんが83年にバンドのTHE GOOD－BYEでデビューです」
2012年（平24）に子役のプロダクション、スカイアイ・プロデュースを設立して社長を務める。
ひかる「13年前になりますね。元々は大手の子役の事務所で指導を10年ぐらいやってたんです。でも、ちょっと方向性が違うなと思って、だったら自分でやりたいようにやってみようかなとスタートしました。ただ、まあまあ甘くはなかったっていう。いろいろな方々に助けられて、やっとなんか会社としてまとまってきたっていうところですね」
（続く）
◆ひかる一平（いっぺい）1964年（昭39）5月11日、東京都生まれ。79年ジャニーズ事務所入り。80年TBS系「3年B組金八先生」第2シリーズの椎野一役で俳優デビュー。81年「青空オンリー・ユー」で歌手デビュー。82～87年テレビ朝日系「必殺」シリーズ。12年（平24）に子役プロダクション「スカイアイ・プロデュース」を設立して代表就任。19年から東邦音大非常勤講師。趣味は野球観戦。172センチ。血液型O。
◆直江喜一（なおえ・きいち）1963年（昭38）1月8日、東京都生まれ。75年劇団「こまどり」入団。79年TBS「3年B組金八先生」で俳優デビュー。80年TBS「3年B組金八先生」第2シリーズで加藤優役を演じ「腐ったミカンの方程式」でブレーク。81年「悲しきティーン・エイジャー」でかゆデビュー。87年映画「星の牧場」。92年（平4）に芸能界を引退して建設業界に就職。15年（平27）NHK朝ドラ「まれ」。164センチ。血液型O。
