
3日に89歳で亡くなった巨人軍終身名誉監督の長嶋茂雄さんを悼む声は、芸能界からも相次いで上がった。この日は、ビートたけし(北野武=78)仲代達矢(92)らがコメントを発表し、フリーアナウンサーでタレント徳光和夫(84)ら長嶋さんへの思いを語った。
◇ ◇ ◇
たけしはこの日、公式サイトで「いずれこの日が来るとは覚悟していたが、実際にそうなってみると気が抜けた感じがしてしょうがない」とのコメントを発表した。
野球少年で、幼いころから巨人ファンだった。それだけに衝撃は大きく「長嶋さんは、同じ時代を生きた神のような存在だった。物心ついて野球に目覚めてから数十年、ファンという感情以上のあこがれを持っていたし、その存在をずっと意識し、活躍にいつも励まされる思いだった。本当にショックだ」と、悲しみをつづった。
88年にスポーツ関連番組でテレビ初共演した時は野球談議で盛り上がり、長嶋さんがバットを構えたり、グラブを手にする姿に真剣に見入った。その後、たけし率いる芸能人野球チームと長嶋さんら名球会チームの野球対決などで親交を深めた。たけしが投手として長嶋さんと対決した時には「夢のよう。信じられない」と目を輝かせた。
プライベートでも長嶋さんの魅力に触れた。数年前のバラエティー番組で、長嶋さんとのエピソードを明かしている。たけしが30代のころ、長嶋さんにゴルフに誘われて緊張しつつ喜んで行ったところ、長嶋さんに「たけしさん! ゴルフですか!」と無邪気に言われたことを、笑いながら語った。
どんな人も魅了する長嶋さんに深くひかれ、01年に出席したCMイベントで、スポーツ大臣の新設と長嶋さんの起用を提言したことがあった。スポーツ界の問題を挙げながら「解決できるのはあの人じゃなきゃ」と話した。