サザンオールスターズが29日、東京ドームで6年ぶりの全国ツアー、LIVE TOUR2025「THANK YOU SO MUCH！！」の最終公演を開催した。
能登半島地震の被災地への思いを胸に石川県からスタートしたツアーは、13カ所26公演でバンド史上最多の60万人を動員。オリジナルアルバム「THANK YOU SO MUCH」の収録曲を軸にファンへの感謝を伝え、ドームを熱狂で包んだ。
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サザンオールスターズが29日、東京ドームで6年ぶりの全国ツアー、LIVE TOUR2025「THANK YOU SO MUCH！！」の最終公演を開催した。
ツアーは決して順風満帆ではなかった。前回のツアーから6年が経過し、古希を迎えた野沢秀行をはじめ、メンバー5人の平均年齢は69歳。それぞれが体調管理に気を付けても、アクシデントはつきものだった。
桑田佳祐（69）は皮切りとなった1月11、12日の石川公演後に新型コロナウイルスに罹患（りかん）。「私と原さん、コロナになりまして。みんないい年してますからね。腰痛や目まいとかね」。2月19日の宮城公演初日には、東北新幹線が止まるトラブルに見舞われた。不可抗力で開催が危ぶまれる中、メンバーは自動車で約5時間かけて北上。会場のセキスイハイムスーパーアリーナに、開演時刻直前に滑り込んだ。
ツアーと同タイトルの「THANK YOU SO MUCH」は10年ぶりのアルバム。当初は24年冬に発売予定だったが、制作にかける熱意が日に日に増し、今春発売へと延期になった。妥協を許さず、満を持して送り出した同作は3月31日付オリコン週間アルバムランキングで初登場1位（オリコン調べ）など主要音楽チャートを席巻。計150冠を超える1位を獲得した。
1980年代から2020年代まで、5年代連続でアルバム1位を達成したグループはオリコン史上初となった。桑田はソロでも5年代連続1位になっている。アルバムとしても、60万人動員のツアーとしても「THANK YOU SO MUCH」は金字塔を打ち立てた。【鎌田良美】
