
演歌歌手山本譲二(75)が25日、東京・江東区のティアラこうとうで、デビュー50周年記念コンサートを行った。
74年7月に芸名「伊達春樹」として「夜霧のあなた」でデビュー。78年に本名の「山本譲二」に改名をして「北ものがたり」で再デビューし、80年の「みちのくひとり旅」がミリオンヒットとなってスター歌手の仲間入りをはたした。
会場を埋め尽くす約1300人のファンの盛大な拍手で迎えられてステージに登場してヒット曲「花も嵐も」でスタート。最初のMCで「31歳で『みちのくひとり旅』が売れた山本譲二も75歳になりました。白髪は1本もありません。昨日、染めましたから」と笑いを取って盛り上げた。
昨年に発表した初のメタル曲「言論の自由」の歌唱時には、親友で作詞作曲を手がけ、ユニット「J&J」としてタッグを組む吉幾三(72)が飛び入り参加。その前には、酒に酔って温水洗浄便座で自宅トイレを水浸しにしてしまった“被害者”の前川清(76)と「そして神戸」「東京砂漠」をデュエット。堀内孝雄(75)と川中美幸(69)も登壇した。
終盤に「みちのくひとり旅」を歌唱する前には「この歌に出会って今の自分があります。山本譲二を応援してくれる皆さんいるから今があります」と感謝の思い口にした。
その後に恩師の北島三郎(88)からの祝福映像がステージのスクリーンに流れた。「50周年おめでとう。あっという間だったな。伊達春樹から山本譲二になって、ジャンパー姿で俺にはお前が最後の女って歌ってさ。みんなに愛してもらってるね。これからも健康に気をつけていい歌を歌ってね。がんばって、山本譲二」。
ファンと共に歩んだ山本の50年を凝縮した温かな約3時間のステージだった。【松本久】