
トランプ米大統領(78)が21日、対立を強める米大物ロック歌手ブルース・スプリングスティーン(75)にゴルフボールをぶつける加工動画を自身のSNSトゥルース・ソーシャルに投稿した。
スプリングスティーンは、このほど英マンチェスターで行われた公演で、トランプ大統領を「腐敗し、無能で反逆的」と痛烈に批判。それを受けてトランプ大統領は、自身のSNSで「石のように愚か」「干からびたプルーンのようなロッカー」などと応戦するなどバトルが激化していた。
トランプ氏はさらに、昨年の米大統領選で民主党候補のハリス前大統領を支援するためパフォーマンスを行って多額の報酬を受け取ったと主張して違法な政治献金の疑いがあるとして大規模な調査を行う考えを明かしていたが、今度はゴルフ場でゴルフボールを打つシーンから始まる動画を公開しスプリングスティーンを攻撃した。動画は、自身が打ったゴルフボールが、ライブ会場にいるスプリングスティーンの背中に当たってステージに倒れ込むように見せかけるものだった。
攻撃されたスプリングスティーンも同日、トランプ批判スピーチを含むマンチェスターでの公演を収録したライブEPの配信を開始。「私の故郷、私が愛し、曲にしてきたアメリカは250年にわたって希望と自由の光となってきたが、今は腐敗して能力のない反逆的な政権の手に落ちてしまった」などと語るシーンがノーカットで含まれており、「過大評価されている」と激怒させたトランプ氏をさらに苛立たせたようだ。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)