
吉本興業は28日、昨年まで2年連続で「M-1グランプリ」を制した令和ロマンの高比良くるま(30)と、同日付でマネジメント契約を終了したと公式サイトで発表した。コンビ活動は継続し、相方の松井ケムリは引き続き、吉本所属のまま活動を続ける。
高比良は一部ニュースサイトでのオンラインカジノ賭博報道を受け、2月に過去に行ったことを認めた上で謝罪。警視庁の事情聴取では大学の知人を通じて19年から20年末まで利用したと話していたという。警視庁への書類送検は見送られたが、以降は活動を自粛。その後、一部で不倫疑惑が報じられることもあった。
2人はコンビのYouTubeチャンネルにも動画を投稿し、経緯を明かした。事務所幹部と今後について話し合う中で、一連の問題について同チャンネルなどで自ら意見を発信したことに「こっち(会社)としてはやってほしくなかった」と告げられ「会社との信頼関係というのがなかなか壊れてしまったから、くるまくんが望めばやけど」と契約解除を持ちかけられたと明かした。
一度は冗談だと思い、謝罪を繰り返したが、社内スタッフなどにも雰囲気を確認。「大人の言い方だったことが判明した」と応じることを決意し、同時に活動自粛も解けることから「どちらかというと(早期の復帰が)優先」と書面にサインしたという。
吉本では過去にもロンドンブーツ1号2号やキングコングら、コンビの片方が吉本所属でなくなっても活動を続けた例はある。令和ロマンもYouTubeやラジオなどの活動は行えるが、事務所関係者は「吉本の劇場出演などの仕事は減少すると言わざるを得ない」と話す。突然の流れに松井も「不思議な気持ち」と戸惑いをみせつつ、2人とも最後は「これからも活動をみていってください」と吹っ切れた表情で呼びかけていた。