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香川照之22年「六本木クラス」以来のドラマ「災」で「歴史に残るドラマだと思う」


俳優の香川照之が、WOWOWの新作『連続ドラマW 災』の完成報告会に出席。香川は、異なる性格や口調で6役を演じることに挑戦し、撮影の裏話や衣装の工夫を披露した。本作品は『5月』という監督集団により製作され、群像劇として現代の罪なき人々の人生を描く内容となっている。自身の役柄について「多くの服と髪型が鍵」と振り返り、監督たちとの過去のコラボレーションや作品の独自性についても言及。香川は本作品が「歴史に残るドラマ」であると自信を見せた。

「連続ドラマW 災」完成報告会に出席した香川照之(撮影・村上幸将)

香川照之(59)が20日、都内のWOWOWで行われた同局の「連続ドラマW 災」(WOWOWプライム、オンデマンドで4月6日から放送、配信スタート、日曜午後10時)完成報告会に出席した。香川は22年8月に、一部で19年に女性へのハラスメントがあったと報道され、TBS系「THE TIME,」の金曜MCなどを降板。ドラマへの出演は、22年7月期のテレビ朝日系ドラマ「六本木クラス」以来となる。

香川は、現代を生きる罪なき6人の主人公たちの人生を描く群像劇で、気が付くと、それぞれの物語に紛れ込む、ある“男”を演じる。劇中では姿、口調、性格や所作も変えて6役を演じた。会の冒頭で一礼し、「香川照之でございます。奇妙なドラマを短い時間の中で、その魅力を全て伝えられるか、定かではありませんが、努力したい」と語った。

6役、演じることについては「6役、多いんですか? 今回、衣装合わせが1日で終わらず2日…いつまでたっても終わらない。僕は衣装と髪形が一番の鍵だと思う」と衣装合わせが長かったと振り返った。「不評極まるロン毛だったのを、いろいろいじって。このドラマをやるためにくらい…衣装の度にメイクさんが汗をかきながら毎回、作った」と笑いながら語った。

今回、監督・脚本・編集を務めた関友太郎、平瀬謙太両監督は、監督集団「5月」を構成する2人。「5月」は「だんご3兄弟」の作詞、プロデュースなどで知られる、東京芸大大学院映像研究科教授の佐藤雅彦監督が、研究室の5期生4人と「Cプロジェクト」と名付け、5人でカンヌ映画祭を目指して3年、製作を勧めた14年の短編「八芳園」が、同映画祭で短編コンペティション部門にノミネート。18年「どちらを」も同部門にノミネートされ、その後「3監督でやろう」と3人で作った会社だ。

22年の香川の主演映画「宮松と山下」では、3人で共同監督を務めた。香川は「『5月』というユニットは、初めてお世話になった時、監督が3人いらっしゃって驚いた。師匠の佐藤雅彦さんという鬼才がいらっしゃり、触れ合いながら撮影した仲。不思議な映画でございまして、豊かな時間を過ごさせていただいた」と両監督との関係性を語った。その上で「『5月』というユニットは、主役なのに最もセリフが少ない脚本を書く天才。ありがたい。だから、主人公が何を考えているか分からない。どのようなことを考えているかが根幹になる。作品に触れた瞬間。確かに魅力があると思った」と語った。

そして「カタルシス(浄化)で納得させるのが、ドラマではない。専門家、一般の観客がどう思うか? 歴史に残るドラマだと思う」と自信を見せた。

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