
トランプ米大統領の新政権で政府効率省(DOGE)を率いる実業家のイーロン・マスク氏(53)のトランスジェンダーの娘ビビアン・ウィルソンさん(20)が、「性別を商品のように購入した」と述べ、体外受精で自分の性別を選択されたと父親を非難した。
現在のパートナーとの間に最近14番目の子どもが誕生したマスク氏と元妻で作家のジャスティン・ウィルソンさんの間に生まれたヴィヴィアンさんは先週、X(旧ツイッター)で「出生時に割り当てられた性別は、お金で購入された商品だった。だから子供の頃は女性的だったのに、その後トランスジェンダーであることが判明したことは、売られた商品に反抗しているのだと思った」と投稿。自身が生涯抵抗しなければならかった「男らしさ」は、金銭的な取引によるものだとコメント。「こんなことが法律で認められるの?」と、億万長者の父親を批判した。
ビビアンさんは、2022年にカリフォルニア州の裁判所に氏名と性別の変更を申請してトランスジェンダーであることをカミングアウトし、マスク氏とは断絶している。マスク氏は後のインタビューで、ビビアンさんの医療上の性別変更を許可を巡って「書類に署名するようだまされた」と主張。「私の息子は死んだ」と発言していた。
マスク氏は元恋人のシンガー、グライムスからも「子どもたちをスポットライトから遠ざけるよう懇願しようとしたし、法的手段も試みた」とXの投稿で非難されている。マスク氏との間に3人の子どもを授かったグライムスは14日、公の場に連れ出される子どもたちがネットの脅威にさらされることを懸念していると述べ、「対処する方法がないのは、狂気の沙汰」だとマスク氏を非難している。(ロサンゼルス=千歳香奈子)