starthome-logo 無料ゲーム
starthome-logo

早川千絵監督新作「ルノワール」11歳鈴木唯主演、河合優実が「PLAN 75」に続き出演


早川千絵監督の新作映画『ルノワール』が2025年に公開され、11歳の新人女優鈴木唯が主演を務めます。舞台は1980年代後半の日本、バブル経済の最中で、闘病中の父と仕事に追われる母と暮らす少女フキの物語が描かれます。彼女の豊かな感受性と想像力を通して、大人たちの複雑な人生を温かな視点で描きます。国際共同制作映画であり、ポストプロダクションが進行中です。早川監督は、前作『PLAN 75』の社会的テーマとは異なり、パーソナルな家族の物語を描くことを意図しています。本作品は日本と海外で撮影が行われ、国際映画祭への出品も視野に入れています。キャストには石田ひかり、リリー・フランキー、河合優実など、多彩な実力派俳優が名を連ねます。

早川千絵監督の新作映画「ルノワール」に主演する鈴木唯(左)と、共演の上段左から石田ひかり、リリー・フランキー、下段左から中島歩、河合優実、坂東龍汰(C)2025『RENOIR』製作委員会+International Partners

22年の長編映画初監督作「PLAN 75」で国内外から高く評価された、早川千絵監督(48)が脚本も手がけた新作映画「ルノワール」が6月20日に公開され、11歳の新鋭・鈴木唯が主演することが24日、分かった。石田ひかり(52)中島歩(36)、「PLAN 75」に引き続き河合優実(24)、さらに坂東龍汰(27)リリー・フランキー(61)と、各年代の実力派俳優が脇を固める。日本、フランス、シンガポール、フィリピン、インドネシアの国際共同製作で、24年7~9月に国内、同11月には海外で撮影が行われた。海外の国際映画祭への出品を視野に入れており現在、ポストプロダクションが行われている。

早川監督は「PLAN 75」で、高齢化社会が深刻化し75歳以上の高齢者が自ら生死を選択できる制度「プラン75」が施行された、近未来の日本を描いた。高齢者に生死の選択を迫る衝撃的な物語で、現代社会に警鐘を鳴らした。同作は世界3大映画祭の1つ、カンヌ映画祭(フランス)ある視点部門に出品され、同監督は新人監督賞「カメラ・ドール」に準ずる監督に授与されるスペシャルメンションを授与された。9年ぶりに映画に主演した倍賞千恵子(83)は、日刊スポーツ映画大賞で主演女優賞を受賞し、ブルーリボン賞でも同賞を当時81歳の最高齢で受賞。早川監督も監督賞とダブル受賞した。

「ルノワール」は、近未来を描いた「PLAN 75」から一転、日本がバブル経済真っただ中だった80年代後半の夏を舞台に、闘病中の父と仕事に追われる母と暮らす11歳の少女・沖田フキを主人公に物語を展開。マイペースで想像力豊かなフキは、空想にふけりながら、それぞれに事情を抱えた大人たちと触れ合う。子供特有の感情を細やかに描写するとともに、フキが関わる大人たちの人生の、ままならなさや人間関係の哀感を温かなまなざしとユーモアを持って描き出す。

自身、母でもある早川監督は、ちょうど2年前にブルーリボン賞監督賞を受賞した際、日刊スポーツなどの取材の中で、子どもの頃に地域の子供会の映画上映で、81年の映画「泥の河」(小栗康平監督)を見て映画監督を志したと明かした。その上で「(長編映画)1作目が社会的なテーマだった反動で、パーソナルな家族の物語を作ってみたい。脚本を書き始めたばかりですけど『泥の河』に心引かれた自分の年ごろの、子どもから見た世界を描きたい」と次回作の構想を語っていた。

その言葉通りの作品「ルノワール」の公開決定にあたり、コメントを発表。「うれしい、楽しい、寂しい、怖い。子どもの小さな体に、はちきれんばかりに宿る感情。そこに『哀しい』が加わる時、人は初めて大人になるのかもしれません。子どもと大人の淡い境目をたゆたう少女の、複雑怪奇な感受性と豊かな孤独が親密さをともなって、この映画を観た人の心に触れることを願っています」と語った。

フキを演じる鈴木は、役柄と同じ11歳で多数の候補者の中から、オーディションで主演に大抜てきされた。「映画の主演が決まった時は『え!? 本当!』と、とても驚きました。フキは不思議な感じの子で、演じることは大変でしたが、撮影はとても楽しかったです。早川監督とみんなで一緒に作った映画『ルノワール』に、少しでも興味を持ってもらえたらとてもうれしいです」とコメントした。

フキの母詩子を石田、父圭司をリリー・フランキーが演じる。フキが出会う大人たちを演じた俳優陣もコメントを発表した。

石田ひかり(沖田詩子役) ずっと楽しみにしていた「PLAN 75」を、初日の初回で見ました。あの時の衝撃は、今でもいくらでも話すことができるほど、くっきりと心に残っています。監督に直接、その思いを伝えることができただけで満足でしたが「早川組」の一員として過ごした日々は、本当に夢のようでした。終わって欲しくなくて、始まってもいないのに、クランクインが来て欲しくないと思った作品は初めてです。日本語と英語、フランス語とジョークが飛び交う、楽しくおしゃれで刺激的な現場でした。娘役の唯ちゃんは、どの瞬間も純粋でなに色でもなく、教えられることがたくさんありました。夫役のリリーさんは、減量を続けながらの撮影で本当に大変だったと思いますが、控室でも現場でもとびきり楽しい話をして、私たちをいつも笑わせてくださいました。夢のような気持ちで撮影した作品が、いよいよ皆さまの元へ巣立っていきます。多くの方の心に、届きますように。

中島歩(御前崎透役) 昨年の恐ろしく暑い夏の撮影を振り返ると、はじめに早川さんの姿や声が思い浮かびます。僕は彼女が感じている世界の一部であったように思えてくるのです。懐かしく寂しく美しい世界に、潜るような映画体験になるでしょう。

河合優実(北久理子役) 1日だけの参加でしたが、早川千絵監督の人柄がにじみ出ているような、あたたかく、純粋で、細やかな仕事の集まった現場だなと感じました。その中で慎重に、自分にできることをしました。この映画にお力添えできてうれしいです。まだ完成を見られていないのですが、早川監督の内にあるものから生まれた新たな世界と、鈴木唯さんのまだ何にも縛られない自由な魂がきっと映っていることと信じています。

坂東龍汰(濱野薫役) 早川組に初めて参加させていただき、とてもうれしかったです。今まで経験した現場とは少し違い、いろんな国のスタッフの方々との現場づくりはとても新鮮で刺激的でした。僕は唯さんとのシーンが多かったのですが彼女の持つ不思議な魅力にちゃんと反応できるように、そして現場での状態を柔らかく保てるように心がけました。これからこの映画を見てくださる方々にどのように受け取っていただけるのかとても楽しみです。

◆「ルノワール」1980年代後半のある夏。11歳の沖田フキ(鈴木唯)は、両親と3人で郊外の家に暮らしている。時には大人たちを戸惑わせるほどの豊かな感受性を持ち、得意の想像力を膨らませながら自由気ままに過ごしていた。時々、垣間見る大人の世界は刺激的だけどなんだか滑稽で、フキは楽しくて仕方ない。だが、闘病中の父圭司(リリー・フランキー)と仕事に追われる母詩子(石田ひかり)との間には、いつしか大きな溝が生まれていき、フキの日常もいや応なしに揺らいでいく。

    Loading...
    アクセスランキング
    game_banner
    Starthome

    StartHomeカテゴリー

    Copyright 2025
    ©KINGSOFT JAPAN INC. ALL RIGHTS RESERVED.