文化放送齋藤清人社長が21日、都内の同局で定例会見を行った。
同社は中居正広(52)の女性トラブルに社員が関与したなどとする報道があったフジテレビをグループ会社に持つフジ・メディア・ホールディングス(フジ・メディアHD)の約3・33%(昨年9月時点)を持つ大株主。今回の騒動について齋藤社長は「もちろん株主としてフジテレビの発信する声明ですとか、質問への回答、先週行われた会見、こういったものにはとても注目しております」とし「同時にフジ・メディアHDのグループ人権方針がホームページでうたわれております。これをぜひHD、フジテレビには誠実に実践していただきたいと感じております」と語った。
自身はフジ・メディアHDとフジテレビの社外取締役でもあるとし「一部の株主がかなり強いトーンでフジ・メディアHDに対して申し入れを致しました、もちろん株主が物言うこと、これは責務であり重要なことであるととらえています。同時に自浄作用を働かせることもとても重要なのではないかと思います。端的に言えば、言われる前に行動に移すことが大切なのではないかと言うことではないかと思います。それが会見で明かしていた調査委員会の調査ということであれば、速やかな調査、公表をお願いしたいと強く感じております」とした。
最後に「本件に関しましては被害に遭われた方の人権が最優先に守られなければならないと感じています。もちろんフジテレビの社員、現場で働く多くの方々のやる気だとか信頼だとかそうした方々の、これも大きなくくりで申し上げると人権にも配慮して速やかな対応をしていただきたいと感じております」と締めた。
今回の報道をめぐり、フジテレビは17日に港浩一社長(72)ら幹部が出席する定例記者会見を前倒しで実施し、問題について説明を行った。港社長が約10分間にわたり事前に準備した文書を読み上げながら今回の件に関しての謝罪やいきさつなどを明かしたが、その後、約1時間半にわたっての質疑応答では個人情報保護や、立ち上げを発表した第三者の弁護士を中心とする調査委員会の調査前であることから「回答は控えさせていただく」「先ほどご説明した以上のご回答はございません」などといった答弁を連発していた。
会見後、フジテレビではCMスポンサーの降板が相次いでおり、トヨタ自動車や花王など50社以上の企業が同局でのCM放映差し止めなどの措置をとることが明らかとなっていた。