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上方大御所落語家が語る上岡龍太郎さん“電撃引退”のウラと、その金言


落語家の月亭八方が、伝説的司会者の上岡龍太郎の引退について語った。上岡は、60歳での引退を予告し実行したが、その背景には一流と超二流の峻別があると八方は述べる。引退後、上岡は「辞めたら退屈」と八方に語り、芸能界での自己認識についての深い洞察を残した。上岡は「引退はスーパースターの言葉」とし、超二流で長く続けることが一流の勘違いによる消耗を避ける道と説いた。八方は上岡のインテリジェンスを評価し、その引退が一流であることの自覚による決断だったと再評価する。

月亭八方(2022年12月撮影)

大御所落語家の月亭八方(71)が、8日夜放送のABCテレビ「これ余談なんですけど…」(関西ローカル)に出演。漫才出身で、後に関西を代表する司会者として大活躍した上岡龍太郎さんの「電撃引退」の背景と、残した“金言”に触れた。

かまいたち山内健司(43)、濱家隆一(41)がMCを務めるトークバラエティーで、この日のテーマは「関西レジェンド芸人」。街頭アンケートで上岡さんが3位になり、ファンからは電撃引退の理由を問う声があがった。

八方は、上岡さんが「60歳で辞めんねん。60歳の芸人見てみ、汚いでぇ。あんなん、言われんねん。あかんねん。うちの嫁はんも言うとんねん。絶対あかんねん。60歳で辞めるで」と以前から話していたといい、「第一に絵面(えづら)やね。スパッと辞めはった」と語った。

実際、上岡さんは「僕の芸は20世紀まで」とし、公言通りに2000年をもって引退。60歳を前に芸能界から退いた。

ただ、上岡さんの引退後も、ゴルフなどを通じて親交があった八方は「辞めてからです、問題は」と続けた。上岡さんは、会うたびに「辞めたあかんで。退屈や。辞めたら芝居見に行くか、ゴルフするか、それしかないねん。退屈やから辞めたらあかん」と繰り返したそう。さらに、生前の上岡さんの言葉にも触れた。

「だいたい、『引退』いうのはスーパースターの言葉であって。惜しまれて-とか。たかだか芸人が、そんな重いことを…。引退なんかいわんでも、勝手に消える」「ただし、勘違いしたらあかんのは、一流はなったら終わり、消えんねん。超二流は最後までいける。長生きできんねん」などという言葉だった。

八方は、この言葉の意味を考え「あの人は、自分は超二流になろうと思ってたけど、どっかで一流になってしもた。だから、辞めるということやと思う。あの人はほんまにインテリやったからなあ」と、上岡さんの真意を推しはかった。

また、上岡さんが「一流と三流は一緒。一流はある時、三流にもなる。三流は一流にも上がんねん。超二流は(別路線で)長生きできるで~」と言っていたことも紹介し、上岡さん自身が「一流」を自覚したことで、引退したのではないかとの見立てを繰り返していた。

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