腰部脊柱管狭窄(きょうさく)症のため大阪市内の病院で2度の手術を受けた漫才師、宮川大助(75)が15日、無事に退院した。
腰に痛みを感じていた大助が入院したのは11月18日。翌19日に手術、翌週にも2度目の手術を受けた。その後も療養を続け、この日退院した際には笑顔満開。「いやあ、地獄のような痛みでした。腰が痛くてトイレに行くのも、ひと苦労でした。1カ月近く入院したことで体重が10キロ以上減りましたよ。歩くのもヨタヨタしてつえを頼っています」と打ち明けた。
大助の妻で漫才の相方でもある宮川花子(70)は、多発性骨髄腫と闘病中。献身的に花子の世話をする大助は「介護男子」としても知られる。花子はこの日、夫の退院に立ち会うことはできなかったが「入院中は娘が嫁はんの介護をしてくれました。退院できてうれしいのは、これから嫁はんの横におられること。自分の宝ですから」と夫婦愛を語った大助。
自身の入院生活から学んだことは「世の中の男性に言いたい。『自分の体が元気なうちに嫁はんを大事にせなあきません!』」と力を込めた。
「家に帰ったら、リハビリで筋力を回復させないと。また嫁はんと老老介護の日々です。そこから学んだことをテーマに、漫才で伝えていきたいです」
大助は2017年にも脊柱管狭窄症で手術を受けていた。持病を抱えながらも、19年6月から闘病生活を送る花子の介護を担い、舞台で夫婦漫才をできるまでに回復。車いすの花子を大助が押しながら、センターマイクに向かい、大花漫才の健在ぶりを示していた。
花子はことし9月下旬にも入院。形質細胞腫の放射線治療などを経て1カ月で退院した。11月15日には奈良県内でNHKラジオ「上方演芸会」(12月21日放送)収録に参加、夫婦漫才を披露した。
その後、大助が入院し、12月8日に行われた「生駒の素人名人会」(奈良・たけまるホール)には花子ひとりが審査員として出演していた。