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尾上菊五郎「どう面白くしようかと今、作ってる」国立劇場主催公演取材会 再整備問題にも言及


82歳の尾上菊五郎は国立劇場で行われる初春歌舞伎公演「彦山権現誓助剣」の取材会に出席し、坂東彦三郎、尾上菊之助、中村時蔵らと共に58年ぶりとなる完全上演について語りました。この公演は「杉坂」「毛谷村」の場が有名ですが、物語全体を通した上演は久しぶり。菊五郎は自身が演じる真柴久吉について、「最後には孫たちも登場し、華やかに終わる」と述べ、明るい芝居となることを期待させました。また、国立劇場の建て替えが進まない状況についても触れ、菊五郎と菊之助は早期の再開を強く望む意向を示しました。

国立劇場主催公演「彦山権現誓助剣」の取材会を行った尾上菊五郎

尾上菊五郎(82)が9日、都内で、国立劇場主催の初春歌舞伎公演「彦山権現誓助剣」の取材会に、坂東彦三郎(48)尾上菊之助(47)中村時蔵(37)とともに出席した。

同演目は「杉坂」「毛谷村」の場が知られ何度も上演されているが、物語の発端からあだ討ちまでの完全上演は58年ぶりとなる。

真柴久吉をつとめる菊五郎は「通しは原作を大事にする、そういう気持ちです。大詰めで久吉がどうするかを今、作ってる。どう面白くしようかと。最後は孫たちが大勢出てまいります。みんなそれぞれに格好付けて名乗らせてみようかと思っています」と、尾上丑之助や尾上眞秀の見どころも期待させた。

また、役どころについて「最後に出る裁き役のような役で、気持ちよく終わらせようと思っています。まことにおめでたい、楽しい明るいお芝居です」と、初春らしい華やかな芝居になるとした。

昨年、国立劇場が再整備のためいったん閉場したが、建て替えのめどがたたないまま1年が経過した。菊五郎は「建て替えの委員なんですけど、耐震工事だけやればもっと使えるんじゃないか」と話し、菊之助も「国立劇場の前を通りかかると、早くここで芝居がやりたいと思う。今、一生懸命委員の方含め話し合いされている。待つ身ですが、声を上げて、早く国立劇場の舞台に立てるように働きかけていきたい」とした。

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