山崎貴監督(60)が3日、都内で行われた「ゴジラ・フェス」で開かれた「居酒屋ゴジラ」に登壇した。2日前の1日に日本テレビ系「金曜ロードショー」で「ゴジラ-1.0」が地上波初放送されたエンディングで、衝撃の臨時ニュースとして、再び「ゴジラ」の新作を製作すると発表後、初の公の場。「放送の終わりにも言いましたが…『ゴジラ』の新作を撮ることになりました!」と改めて宣言。会場は“世界のタカスィーコール”に包まれた。
製作・配給の東宝は、興行収入76億5000万円を突破し、2023年度実写邦画映画でNO・1を記録したこと、日本アカデミー賞で8部門を制したことも踏まえ「『ゴジラ-1.0』で数々の快挙を成し遂げた山崎貴が、再びゴジラ映画に挑みます!」と発表。「公開日・ストーリーなど一切の情報が謎に包まれたままの本作。今後解禁される続報を待たれよ!!」としていた。
山崎監督はそのことを踏まえ、司会のフリーアナウンサー笠井信輔(61)から早々に新作について話を向けられると「あのねぇ…今日、何を言いに来たかというと、これ以上、発表できないと言いに来ました」とくぎを刺した。「1つだけ聞かせてください」と言われても「嫌です」と固持したが、会場に集まった子どもたちの顔を見て、表情が緩んだ。「ゴジラは大人のものになってきていたから、次世代が来てくれるのはゴジラの未来のために良いし」と、うなずいた。
第96回米アカデミー賞でアジア初の視覚効果賞を受賞した「ゴジラ-1.0」同様、監督・脚本・VFXを担当する。ハードルの高さは自覚しており「まく行きすぎて…めっちゃ、ハードルが高い。自分で臨むことを…ふと、考えると貧乏くじを引いたなと」と笑った。
「ゴジラ」は、製作・配給の東宝が1954年(昭29)11月3日公開の「ゴジラ」(本多猪四郎監督)から「ゴジラ-1.0」まで30作を製作、配給してきた。「ゴジラ-1.0」の撮影は22年3~6月に終え、VFXを製作し、本編は23年5月に完成。日本国内では、1954年(昭29)の初代「ゴジラ」(本多猪四郎監督)の公開日と同日の23年11月3日「ゴジラの日」に公開された。主演の神木隆之介(31)が、戦争から荒廃した日本に生還も両親を失った敷島浩一を、浜辺美波(24)が焼け野原の戦後日本を単身で強く生き、戦争帰りの敷島と出会う大石典子を演じた。敷島はゼロ戦の操縦士で、機体に不備があると偽り特攻を回避した島が、ゴジラに襲われながらも生き残る。悔恨の念を抱き帰京すると、他人に赤ん坊を託され身寄りもない典子が自宅に押しかけ、血縁がないながらも、ようやく生き直そうとしている中で東京に上陸したゴジラに典子が襲われ、最終的にゴジラ討伐作戦に参加する物語。
山崎監督は、公開からの1年を振り返り「濃くて長かった。年を取ると1年、長くなるけど…濃かった。3、4年たった気分。いろいろなことがあった」と振り返った。「全然、休み、取れてない。これから取ろうかなと」と、オフがなかったことも明かした。
笠井から「オファーが来た?」と言われると「すごいのがきた。でも『ゴジラ』をやると、血の涙を流しながら断った」と明かした。